ブーランジェリー オンニ 近賀 希さん(38歳)


私にとってのヨコハマって… 「第二の故郷」

ブーランジェリー オンニ
近賀 希さん(38歳)

本当にやりたいと思えることは
誰かの幸せにつながっている

プロフィル

宮崎県出身、横浜市在住。お茶の水女子大学生活科学部でフェアトレードを学ぶ。阿佐ヶ谷の「ベーカリー・グッドモーニング」(閉店)でパンの世界に魅了され、アルバイトで4年間修業。パン職人と結婚し出産、子育てをしながら2015年7月、上大岡に「ブーランジェリー オンニ」をオープン。子育てママを含むスタッフ10人とともに独自の世界観を探求し続けている

 心もカラダも満たされるパンは、日々の暮らしの中に確かな豊かさをもたらします。今回は、パンの世界に魅せられた女性を、上大岡で人気のベーカリーに訪ねました。

覚悟を決めたとき、運命の歯車は回りだす

 白壁に木とオーニング、植栽がアクセントを添えるミニマルな外観。「ブーランジェリー オンニ」は、2015年7月に、パン職人の夫と自らもパン作りと接客に精通する近賀希さんが力を合わせて開いた小さなベーカリーです。
 店名の「onni(オンニ)」はフィンランド語で「幸せ」という意味。「心を込めて作ったおいしいパンを通して、人々に幸せを届けたい」と希さんは瞳を輝かせます。
 そんな希さんとパンとの出合いは20年前、お茶の水女子大学在籍中に自宅近くにあった阿佐ヶ谷の「ベーカリー・グッドモーニング」へ毎日のように通い、パンと女性オーナーの人柄に惹かれたことに始まります。一方、同時期、大学ではフェアトレードを専攻し、フィリピン・ネガロス島のバナナを通して人と人が幸せでつながる仕組みづくりを実践。人生の転機はその活動中に突如として訪れました。
 「視察した孤児院がある日火事に見舞われ、私たちを心から親ってくれていた少年が命を落としてしまって…。命の儚さ(はかなさ)を痛感すると同時に、人はいちばんやりたいことをやらなければならないとその時実感しました。それからほどなくして、私はベーカリー・グッドモーニングの門戸を叩きました。働かせてくださいって。何度断られても諦めなかったのは、その夢が単に自分の欲望ではなく、誰かの幸せにつながっているという予感があったから。『店を持つ覚悟があるならいらっしゃい』と言ってもらえたときは本当にうれしかった。そうして4年間で仕込み、焼成、仕上げ、接客を経験する中で、私は接客の楽しさを知り、そこで知り合った夫とともに“自分たちの店”を目指しました」

パンを選ぶ楽しみと、幸せなぬくもりを

 その後、ハード系のパンづくりをブラッシュアップするためにご主人が「パン焼き小屋 ツオップ」に転職し、一家で千葉に移住。子育てに専念していた近賀さんは「今のうちに」とネタ帳を何冊も作り、パンのアイデアを書きとめたり、「いいな」と感じる雑誌のページをスクラップしたり。自分たちの店のイメージを膨らませていったといいます。
 「なぜすてきなのかを分析していくうちに好きなものの共通点が見えてきて、古木の梁(はり)やステンドグラスの内窓などを配した店のイメージが固まりました。大切にしたのは、現実からパンの世界へ入り込む感覚とパンを選ぶ楽しみに満ちた空間。ここを創るとき、施工会社さんにコレでお願いしますと手書きの図面を渡したんですよ」と近賀さん。その言葉のとおり、パンのディスプレーボードを中心に回遊動線をまわした空間の居心地は抜群。一角にはカフェコーナーもあり、隅々までぬくもりが巡ります。
 幸せへの願いを共有するためスタッフみんなで試食するというのもオンニ流。そのコミュニケーションの豊かさもまた、オンニのパンのおいしさを支える大切な要素です。

心に明かりをともすような
温かなパンの世界を訪ねて

 扉を開けると目の前に飛び込んでくるパンのステージ。肩を寄せ合うように並ぶパンはどれも思わず笑顔になるような愛らしさ。パンのある毎日がより楽しくなるようなジャムやチーズ、器類もそろいます。詳しくはホームページをチェックして。

ブーランジェリー オンニ
TEL045-367-8501
住所 横浜市港南区上大岡西3-10-1
営業時間 午前8時~午後6時。日・月曜定休
http://boulangerie-onni.com/

近賀さん流おいしいサプライズ

 子どもから大人までさまざまな人に満足してもらえるよう、一日に焼き上げるパンは約70〜80種類。その中でも、近賀さんがお気に入りの2品をピックアップしてもらいました。

「シナモンロール」237円

 阿佐ヶ谷のベーカリーからレシピを引き継いだ一品。バターロール生地に黒糖とシナモン、バターを合わせたパテをたっぷり塗って焼き上げ、クリームチーズが香るトッピングを。ソフトなパンをちぎってクリームをつけながら食べるとおいしさが倍増!

「鎌倉野菜のフォカッチャ」250円

 ニンジンやカブ、紫大根など鎌倉の契約農家さんからその日の朝に届く野菜のうま味を、伝統製法でつくられたゲランドの塩が引き立てます。少しだけ散らしたチーズとオリーブオイルが隠し味に。


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