誰でも今すぐできる あがり症の隠し方


誰でも今すぐできる あがり症の隠し方

 会議、結婚式、会合での自己紹介など、大人になれば人前で話す機会は増えていくもの。あがらずに話したい! でもどうすれば…? 同じ悩みを克服した話し方のプロが、誰でも今すぐできる“あがり対策”を伝授します!

誰でも今すぐできる あがり症の隠し方

あがり症を克服したプロに聞く!
そもそも“あがり”って何ですか?

あがり症克服協会代表理事 鳥谷朝代さんの場合

鳥谷朝代さん

あがるのは話し方を学んでいないから。呼吸法や姿勢を見直すだけで変わります

昔の私は、仮病を使ってまであらゆる人前から逃げていました。心療内科も催眠療法も効果はなく、結局私を救ってくれたのは話し方教室でした。そもそも学んだことがないのですから、話下手で当たり前。なのに、自分は人前で話せないと決めつけていたんですね。あがりの原因は、性格でも遺伝でもありません。ゴルフもコーチをつけたほうが上達が早いように、話し方も“習う”ほうが近道。例えば、声や手が震える人は、もれなく体が硬く呼吸が浅いので、姿勢や呼吸の問題点を見直すと震えを止めることができます。習慣やスキルを身につけることで、誰でも成長できるのです。諦めないで、うまくいく方法を試していきましょう。

鳥谷朝代さん 自らの経験を生かし「あがり症・話ベタさんのためのスピーチ塾」を開講。受講生は7万人を超える。「人前で“あがらない”話し方」(三笠書房)など著書多数

展示会専門接客アドバイザー 丸山久美子さんの場合

丸山久美子さん

緊張はチャレンジの証。なくすのではなく、上手に隠して堂々とふるまうのがコツ!

15年間のMC人生を通してわかったのは、「場数を踏んでもあがりは治せない」ということ。人前で震えたり頭が真っ白になるのは、緊張してどうしようもなくなったときに体が出すサイン。あがる人は頑張り屋さんです。不安を感じていても、逃げずにチャレンジしているからこそ緊張するんです。そう気づいてからは、緊張を上手に“隠す”ワザを模索し、試すのが楽しくなっていきました。私も本来は尋常でない「緊張しぃ」。でも、今は緊張と上手に付き合うことができるので、「堂々と話せてすごいですね」と褒められます。あのワザを人前でこっそり使ってみよう!と思えた日から、世界が変わりますよ。

丸山久美子さん 20歳で司会業デビュー。現在は、講演会やYouTubeなどで講師としても活躍中。著書に「上手にあがりを隠して人前で堂々と話す法」(同文舘出版)

必要なのは準備とスキル!
あがりに効く10の小ワザ

原稿を用意しても暗記はしない

「スピーチは、ノープランで成功するほど簡単なものではありません(笑)。原稿を書いて考えを整理し、できれば練習を。言葉が出てこなかったときに頭が真っ白になる危険性があるので、暗記はしなくてOK」(鳥谷さん)

本番前に「震えをなくす体操」

緊張すると体に力が入り、呼吸は浅くなりがち。それが声の震えの原因に。「本番前に肩を回したり、胸を開く姿勢をとるといいですよ。肺に息がたくさん入るようになり、声がスムーズに出やすくなります」(丸山さん)

鳥谷さんのイチオシは、3首ゆるゆる体操。「本番前に、首、手首、足首の3首をゆっくり回す、ブラブラ振るなどしてみましょう。心身の緊張をほぐし、声、手、ひざの震えを止めるのに即効性があります」

3首ゆるゆる体操

あがりを止める呼吸を練習

「声の震えをなくすには、腹式呼吸の習得がマスト。深い呼吸が可能になり、声の震えを抑え、あがりにくくなります。日ごろから練習を」(鳥谷さん)

練習法1 | 腹式呼吸 下腹部に手をあてて、おなかがぺったんこになるまで息を吐く→鼻から息を吸いおなかを十分に膨らませる。これを繰り返す。

練習法2 | 腹式呼吸で声を出す 腹式呼吸をする。息を吸った後に、「はー、はー、はー」と声を出す。

第一声は「改めまして」で始める

「第一声を決めておくと、あがりません。『改めまして!みなさん!こんにちは!(またはお疲れさまですなど)』と言ってみましょう。“改めまして”を使うだけで、会場からこんにちは!と声が返ってきます。場の空気を一気につかむこのワザはかなり使えます」(丸山さん) 注)結婚式だけは改めてはいけないので使わないこと

第一声は「改めまして」で始める

原稿を読むときはひと言を添えて

「スピーチで原稿を読むときは、始めに『なにぶん緊張しやすいので、今日は原稿を書いてまいりました。読みながら話すのをお許しください』という言葉を添えると、緊張が和らぎます。好感度もアップして一石二鳥」(丸山さん)

ジャケットのボタンで場慣れ感を演出

「出番が来るまでは、体を動かしやすいようにジャケットのボタンをわざと開けておきましょう。出番が来たら、ボタンを閉めながら立つと場慣れしているように見えます。体にも見た目にもヨシ。ぜひ試して」(丸山さん)

★あがると汗をかきやすいので汗ジミが目立たない色のジャケットを

イスを引いておくと立ち姿がキレイ

「出番が近づいてきたら、イスを後ろに引いて浅く腰かけ、左右の足を少しズラしておきます。この状態で待つと、スッと立つことができます。(6)と連動させれば、場慣れしている感満載の人に!」(丸山さん)

イスを引いておくと立ち姿がキレイ

小道具使って震えを上手に隠す

「手が震えるときは、あごにマイクをくっつけてみて。こうするとマイクを固定でき、震えていないように見えますよ」(丸山さん)

小道具使って震えを上手に隠す

「見られる」ではなく「見る」

「見ないようにしようとすると視野が狭くなり、かえってあがりやすくなります。車の運転と同じで、視野を広くしたほうが体は緊張しません。体を開いて目線を上げ、声を最後列の人に飛ばすようなイメージで話してみて」(鳥谷さん)

10 “待ち緊張”“あと緊張”は人の話を聞いて軽減

「自分のことで精一杯で、順番を待つ間から完全にうわの空、話し終わったあとも頭の中で反省会をしていませんか。会議や会合は話し方を学ぶ絶好の機会。人の話をしっかり聞くようにすると、“待ち緊張”も小さくなります」(鳥谷さん)

シーン別応用編

SCENE01

ビジネス

● 会議や研修では“ホーム”の雰囲気を作る
「プレゼンになると緊張して話せない。そんなときは、注目が分散されるように双方向の雰囲気作りを。聞き手に意見を求めたり、研修なら自己紹介やグループワークを盛り込むとホーム感が出ます」(鳥谷さん)

● コメントは「はい」「いいえ」で終わらせない
「会議で意見を求められたら“いいアイデアですね。私も××のように考えます”などのように、ひと言添えて。自分の存在感を出せると自信が出て、あがりにくくなります」(鳥谷さん)

SCENE02

スピーチ

● 3つのジェスチャーを効果的に使う
「ジェスチャーを使うと緊張がほぐれつつ、わかりやすいスピーチに。(1)指で数字を示す、(2)大きさや形を手で表現する、(3)手でスライドを指し示すなどが効果的」(鳥谷さん)

● ジェスチャーは手のひらを外側に
「ジェスチャーをする際は、手のひらを外側に向けて動かすようにしましょう。堂々として見える上に、どんどん動きやすく、話しやすくなります」(丸山さん)

顔の横に出したり、手で指し示すと効果的

● 感じのいい挨拶の仕方は「1つの動作を1つずつ丁寧に」
「スマートな振る舞いのコツは“語先後礼”と覚えて。例えば、おはようございますと言い終わってから丁寧におじぎをする。ながら動作をせず、動作をゆっくり丁寧に行うと堂々として見えて好印象に」(鳥谷さん)

SCENE03

自己紹介

● 手の置き場所はオヘソより上
「手の位置が低いと、おびえた印象になります。両手のポジションをオヘソより少し上にすると、ジェスチャーも出しやすく、堂々とした印象に!」(丸山さん)

手の置き場所はオヘソより上

● 共通点探しを意識する
「自己紹介は参加者が仲良くするために行うもの。共通点探しが目的なので、自分なら何が知りたいかを考えて話せばOK。面白くしようとして、自分でハードルを上げないで」(鳥谷さん)

● 楽しそうに見える笑顔の作り方
「人は、楽しそうな雰囲気に心ひかれます。楽しそうな笑顔は、上下の歯が離れていますよね。キレイに笑うより、歯と歯の間をあけた自然な笑顔を練習してみて」(丸山さん)


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