上司や部下の間で楽しく働くための“オフィスコミュニケーション”術


上司や部下の間で楽しく働くための“オフィスコミュニケーション”術

働く女性の立場で一番多いのは、トップでも新人でもない入社数年~十数年の「中間層」。いわゆる中間管理職でなくとも、その場のメンバー次第で上中下のどの立場にもなることや、板挟みの環境に悩みを抱える人は多いはず。今回は“真ん中ポジション”で楽しく働くためのコミュニケーションのヒントを紹介します。

上司や部下の間で楽しく働くための“オフィスコミュニケーション”術

左から読者の英賀千恵美さん、佐藤亜紀さん、小山次子さん 撮影協力/ LIFULL HUB

教えてくれたのは…

宮本実果さん

宮本実果さん

産業カウンセラー/「MICA COCORO」代表。10年間の会社員時代経て2007年、パーソナルブランディングをメインとした「MICA COCORO」を開業。これまでのべ6500件の個人セッションを実施

自分の“心のクセ”を知ることが 上手なコミュニケーションの第一歩

人事異動などで人間関係が変わりやすい4月。立場の変化に惑わされず楽しく円滑に働きたいですよね。 先輩・上司、後輩・部下…さまざまな立場の相手と関わる仕事の場では、上と下の言っていることが違うなど、苦労がつきもの。立場が変わらない家庭と違い、オフィスでは、年齢に関係なく誰もが中間ポジションになり得ます。 産業カウンセラーの宮本実果さんによると、「中間ポジションは“つなぎ目”で調整力が必要。異なる意見に挟まれたら、相手が言ったこと(事実)と、それを受けて自分がどう思うか(感情)を分けるのが大切」とか。その2つを混同すると、感情的な対応になりやすく、トラブルになることも。 そうならないためには「自分の心のクセを把握することが大切」。自分の価値観や、自分にとってのストレスの原因を知ることが、板挟みの中でも柔軟なコミュニケーションをとる第一歩に。「女性は人生の選択肢がたくさんあり、環境の変化も多いもの。“真ん中力”を身に付けられれば、より客観的に考えるクセがつき、強くなれます」と宮本さん。 融通を利かせながらもブレない“真ん中力”を基に、上司や部下と意思疎通できれば、より自分が働きやすくなりそう。組織で働く以上、意識したいですね。

「自分の状況を一番知っているのは私」と言える状態に

「事実ファースト」で意見を受け止め、言葉に出して伝えることが大事

異なる立場の相手から、それぞれの意見を聞かされたときは、「事実」と「自分が思ったこと」をきっちりと分けて受け取ることが重要です。「先輩はこう考えている」「後輩はこう思った」をまず事実として受け止める。自分がその意見(事実)についてどう考え、どう行動していくかはその次に考えてください。トラブルが起きるのはこの順番が逆になっているから。事実が先、という順番が一番のポイントです。 相手の気持ちを受け止めたと、言葉で明確に伝えることも大事。そうすると、相手は「自分の気持ちを聞いてもらえた」と感じ、話をしやすくなります。心理学ではこれを「共感的理解」といい、「あなたはそう感じたんですね」がグッドワード。「私もそう思います」と同意することが共感と思っている人が多いですが、それは同情や友情。共感ではないので混同しないようにしましょう。

気持ちの可視化で自分の価値観を把握して

上から無茶を言われたり、後輩に注意をするとき「私が言ってもどうせ変わらない」と、モヤモヤを抱えたままいるのは強いストレスになります。そんなとき有効なのは、その時の状況や自分の気持ちを書いて可視化すること。人に話して吐き出す人が多いですが、大事なのは発散させて終わるのではなく、可視化して状況と気持ちを整理すること。さらには「何が自分の価値観にふれるのか」という“思考のクセ”を知ることです。自分にとって「嫌なこと」や考え方のパターンが分かれば、次の対処法を冷静に考えられるようになります。 揺れ動く中間ポジションの人は、まず書くことで「自分の状況を一番知っているのは私」という状態にしましょう。そこから価値観を整理し、軸が持てると、誰に対しても柔軟なコミュニケーションができるようになります。また、どちらかの人とだけのやり取りで完結させないことも大事。自分の行動の目的や考え方を双方に伝えることで自分も動きやすくなり、スムーズに業務を進められるようになるでしょう。

まとめ 今知っておきたい“オフィスコミュニケーション”力

1 意見は感情や先入観と切り離し、情報収集として聞く

仕事場でのコミュニケーションは、多くの場合「チーム(組織)のプロジェクト(目的)をスムーズに進める」ために行うもの。好き・嫌いの感情や「この人いつもこう」という先入観は捨て、まずは今言われている意見を受け入れてみましょう。どちらの意見も聞けるからこそ、その後の調整ができるなどのメリットも。意見は「情報収集」と考え、“真ん中”の立場を上手に使って。

2 自分を客観視して「対応力」を身につける

言ってしまった言葉は取り消せないもの。モヤモヤすることがあったときは、下書きとしてメールで書いてみるのも手。言い回しを考えたり、読み返すうちに冷静になれることも。 また、書くことは自分を知る手がかりにも。仕事の目的や自分の考え方を整理し、“軸”を持つことで板挟みでもブレずに対応できる力を身につけて。

3 仕事もプライベートも真ん中力を切り札に

なぜ今、真ん中力が必要か? それは、女性は結婚や出産などで生活が変わる可能性があり、人生100年時代はさらに多様な人生の選択肢が広がることで、さまざまな立場に置かれるから。真ん中力を身につければ、仕事でもプライベートでも、ライフステージの変化に柔軟に対応していくときの切り札になるはず!

みんなのエピソード 職場でモヤッ 中間ジレンマ


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