ゼロから学ぶ イマドキ投資信託入門

 預貯金だけでお金を増やすのは難しい時代。投資に興味があるけれど、何から始めたら良いか分からなくて…。 そんな初心者が始めるなら、数ある投資商品の中でもチャレンジしやすいのが投資信託です。 そこで今回は、ファイナンシャルプランナーの川部紀子さんに投資信託の基本を教えてもらいました。

教えてくれたのは

「FP・社労士事務所川部商店」代表。ファイナンシャルプランナーの国際資格CFPを取得して独立。その後、2007年には社会保険労務士を取得。ファイナンシャルプランナー・社会保険労務士として幅広く活躍中。
TEL:(011)272・9058
http://www.kawabe.jimusho.jp

川部紀子さん
  • 初心者にもチャレンジしやすい「投資信託」
  • まず5つのタイプと2つのスタイルを知ろう
  • 知っておきたいキーワード
  • リスクとはブレ幅。自分のリスク許容範囲を考えた商品選びを
  • 時間分散効果を発揮する積み立て型や、確定拠出年金に注目
  • FPが読者にアドバイス
  • 講座で学んでから始めるもよし

初心者にもチャレンジしやすい「投資信託」

投資信託の仕組み

 まず資産運用の目的を考えましょう。「趣味や、はやっているからなどの理由でなく、将来のためを考えた“資産形成”が目的なら、投資を長期で考えるのが基本です」と川部さん。長期で運用するのですから、投資に使う資金は、すぐに下ろす必要のないお金で始めることが大前提です。
 投資にはさまざまな商品がありますが、投資の専門家が運用する投資信託(投信)は、投資の第一歩を踏み出すには最適の商品です。投信は、多くの人から集めたお金をまとめ、その資金で株や債券に投資して運用する金融商品。資産運用会社が株や債券などに投資します(右の図参照)。
 投信の魅力の1つは、小額でいろいろなものに投資できること。自分で株式投資をする場合、1銘柄を買うのに数万円から数百万円の資金が必要ですが、投信の場合、1人の出資が1万円でも1万人から集めれば1億円。小額で世界各国の資産に投資できます。さらに、これらの資金を使い、投資のプロが商品を選び、運用してくれるのも魅力。素人では難しい情報分析や売買の判断なども任せられます。販売は銀行や証券会社、ゆうちょ銀行なので、始めようと思ったらこれらの窓口に足を運び、相談できるのも心強いところです。
 さらに投信は、リスクを抑えるという点でも魅力的。小額から購入できるので、少しずついろいろな株や債券に“分散投資”が可能。そのため、投信に含まれる株や債券のいずれかが下落してもリスクを分散させることができます。

まず5つのタイプと2つのスタイルを知ろう

バランス型の4つのタイプ

 投信にはどのようなタイプがあるのかを尋ねてみると、「まず、代表的なものとして国内株式、国内債券、外国株式、外国債券をそれぞれ投資対象とする4つのタイプ。そのほか、それら4つをミックスさせた“バランス型”が挙げられます」と川部さん。
 さらに、運用スタイルとして、日経平均株価などの目標基準に連動するパッシブ運用と、積極的なリターンを目指すアクティブ運用があります。
 このように、投資対象と運用スタイルが異なる多くの商品があります。

パッシブ運用とアクティブ運用

知っておきたいキーワード

●ベンチマーク
投信の運用を行う上で目標とする基準。これを見るとどんなタイプの投信かだいたい分かる。
●基準価額
投信の価格で、株でいうと株価にあたる。組み込まれている株や債券の価格によって毎日変動する。安い時に買って値上がりしたところで売ればもうけになる。
●販売手数料
投信を購入する時に証券会社や銀行などの金融機関に支払う手数料。同じ投資信託でも販売会社によって手数料が違うケースもある。手数料無料の商品も増えている。
●信託報酬
運用会社などに投信の運用や管理を行ってもらう手数料のこと。日割りで毎日差し引かれる。運用成績が良くても信託報酬が高いとリターンは少なくなる。
●信託財産留保額
投信を中途解約する時に徴収される費用。ただし、すべての投信に掛かるわけではない。
●目論見書
運用方針や手数料などを説明したファンドの説明書。
[情報掲載日:2008.8/20]
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