ふらり、おいしい 列車旅


 列車でのんびり、気軽な秋旅へ出かけてみませんか。近くて、知っているように感じていた旅先なのに、列車だと、ずいぶん遠くへ来た気分になれて、新しい発見があるから不思議。車窓の癒やされる景色とおいしいごはんでリフレッシュして、たっぷり深呼吸を。

1時間に1本の列車
ゆるやかな時間が心地いい

 スケジュールは大まかに立てるだけの、小さなカバン一つで出かける列車旅へ。大河ドラマの舞台としてにぎわうエリアを走る、「天竜浜名湖鉄道」を目指します。名古屋方面からは、「豊橋」駅から在来線で2駅の「新所原」駅で乗り換えて。「掛川」駅まで行って乗り換え、名古屋方面へ戻ってくる方法も。1時間に約1本の列車がやってくる、ゆるさも魅力のローカル線で、エリアごとの個性をめいっぱい楽しんで。今回は4カ所の駅(都田・天竜二俣・遠江一宮・掛川)で降りて、ふらり散策してみることに。

日本の原風景が見つかりそう! 「天竜浜名湖鉄道」の1日フリーきっぷは大人1700円。沿線には歴史ある神社・仏閣が多く、オリジナル御朱印帳1600円も人気です
問い合わせ TEL:053-925-2276

エンタメ要素たっぷりの駅
自然を感じるアート観賞も

 ノスタルジックな「天竜二俣」駅(浜松市)に到着。駅構内には、国登録有形文化財に登録された転車台や扇形車庫・運行管理の施設があり、昭和にタイムスリップしたよう。駅舎には人気ラーメン店「ホームラン軒」が。また駅前の「十文字屋」で食べられるのが、列車に見立てた「転車台カレー」です。ごはんの車両はTH2100形とTH3000形の2パターンがあり、カレーは三ヶ日牛など地元食材を丁寧に煮込んだもの。愛くるしい姿は、じっくり眺めてから食べたくなりますよ。駅で近道を教えてもらい、個性的な建物の「浜松市秋野不矩美術館」へ。浜松に縁の深い秋野不矩画伯によるインドの風景や自然、寺院などをモチーフとした作品などを展示。展示室の床は籐ござや大理石が敷かれ、スリッパを脱いで鑑賞するスタイルなのもユニーク。高台に建ち、館からは絶景が広がります。

店長・松島隆康さんの自信作、「転車台カレー」896円

十文字屋

TEL:053-925-3003
浜松市天竜区二俣町阿蔵147-1
※天竜二俣駅前
11:00~14:30、水曜定休

天竜杉を使うなど、自然と調和する建物は建築家・藤森照信さんの設計

浜松市
秋野不矩(ふく)美術館

TEL:053-922-0315
浜松市天竜区二俣町二俣130※駅から徒歩15分
9:30~17:00、月曜休館(休日の場合は翌日休館)
入場料大人300円※特別展開催中は別料金
www.city.hamamatsu.shizuoka.jp/

紅葉が美しい神社は
縁結びのご利益が

 国登録有形文化財に登録されている「遠江一宮」駅(周智郡森町)。郷愁漂う駅舎には、遠方から足を運ぶファンもいるそば屋「百々や」が。原料となる玄そばは、国内指定生産者の一級品で、石うすでひき、店主自ら製粉した麺は風味だけでなく、のどごしにもこだわっています。“遠州の小京都”と呼ばれ、歴史ある神社・仏閣が今に残る森町。このエリアで楽しみたいのは、色鮮やかな紅葉です。遠江国一宮「小國神社」は創建から1460余年、徳川家康などの武将をはじめ、人々から「遠江国の守護神」として信仰を集めてきた神社で、紅葉の名所としても人気です。境内には、縁結びのご神木「ひょうの木」や、願い待ちの池「事待池」などがあり、縁結びにご利益があると訪れる女性も増えているそう。11月1日には門前に「ことまち夢小径」がオープンし、境内の厳かな雰囲気とは一転、飲食店やショップが並び、にぎやかに楽しめますよ。

遠江国一宮 小國神社
(おくにじんじゃ)

TEL:0538-89-7302
周智郡森町一宮3956-1※駅からバスで10分。紅葉シーズンは毎日駅から無料送迎マイクロバスあり。詳しい運行期間は問い合わせを
www.okunijinja.or.jp/

上質な素材による奥深い味わいの「ざる蕎麦」850円

笊蕎麦 百々や(ももや)

TEL:0538-89-7077
周智郡森町一宮2431-2※遠江一宮駅舎内
11:30~15:00、月・火曜定休(祝祭日を除く)
www.zarusoba-momoya.com/

かわいい駅舎がお出迎え
おやつも楽しみ!

 「都田」駅(浜松市)は木造の無人駅。列車を降りるとそこはマリメッコの世界が広がります! ファブリックパネルが壁面に飾られ、天井を見上げると、木製のシャンデリアが。併設のカフェは、地域の交流の場にもなっています。駅には手描きイラストの「都田わくわくマップ」が設置され、魅力的なショップがたくさん紹介されています。このエリアはフルーツ栽培がさかんで、フルーツ狩りが出来るところや販売所も見られますよ。行ってみたいのが「川辺の食卓 都田のとうふ 勘四郎」。創業明治10年の豆腐専門店「須部商店」によるレストランで、販売スペースもあります。南アルプス赤石山系の地下水を使用した、できたて豆腐や油揚げの定食のほか、大豆のソフトクリームや都田地下水を使用したドリンクなどを提供します。豆腐ドーナツやチョコといったスイーツ、豆腐の総菜もおいしそう!

カラフルでかわいい駅舎

なめらかな豆腐はもちろん、おやつも充実

川辺の食卓
都田のとうふ 勘四郎

TEL:053-428-7667
浜松市北区都田町6531※駅から徒歩10分
10:00~17:00
(ランチは11:30~ラストオーダー14:00)、
木曜定休
www.tofu-kanshiro.jp/kanshiro/

文化や歴史を感じて、
多彩なアートに感激

 天竜浜名湖鉄道の東端が「掛川」駅(掛川市)。駅舎は、白い3階建てのモダンな建物です。街は城下町の風情を残し、アートスポットが充実。日本で初めて本格木造復元をした「掛川城天守閣」、国の重要文化財「掛川城御殿」、掛川の抹茶が味わえる「二の丸茶室」、たばこ道具といった細密工芸品を鑑賞できる「二の丸美術館」などがあります。「掛川市ステンドグラス美術館」は2015年6月、掛川城公園内にオープン。収蔵されているのは、19世紀のイギリスとフランスで制作された古典的な作品です。自然光で鑑賞するスタイルで、天候や時間、季節によるさまざまな色合いを見ることができますよ。地域の美術館として開館40周年を迎えるのが「資生堂アートハウス」。近現代のすぐれた美術品を収集・保存、美術品展覧会を通じて一般公開する文化施設として活動しています。建物も見ごたえがあり、建築家・高宮真介さん、谷口吉生さんの設計で、70年代を代表するモダニズム建築の傑作です。また、11月19日(日)まで、地域芸術祭「かけがわ茶エンナーレ」が開催。掛川城周辺をはじめ、市内各所がアートで彩られているので、茶産地ならではの芸術祭を満喫して。

聖母マリアの生涯を表現した9作品を、円形に配置したバラ窓は必見です

掛川市ステンドグラス
美術館

TEL:0537-29-5680
掛川市掛川1140-1※駅から徒歩10分
9:00~17:00(入館は16:30まで)、月曜休館(祝日の場合は翌日休館) 入場料一般500円
www.kakegawa-stainedglass.com/

12月17日(日)まで「資生堂アートハウス名品展 開館40周年記念 前期 日本画と漆芸を中心に」を開催。これまで好評だった作品を中心に見ることができます

資生堂アートハウス

TEL:0537-23-6122
掛川市下俣751-1※駅から徒歩25分
10:00~17:00(入館は16:30まで)、月曜休館(祝日・振替休日の場合は翌日休館) 入場料無料
www.shiseidogroup.jp/art-house/

車窓から色づく自然を眺め、途中下車をしながら、のんびりと。個性的なイベントを行う、3つの鉄道を紹介します。

知鉄道

TEL:0573-54-4101  www.aketetsu.co.jp/

田園地帯をひた走る
旬食材のグルメ旅

 岐阜県恵那市大井町(中央線恵那市)から、日本大正村のある恵那市明智町へ。「明知鉄道」は、東美濃地方の高原地帯を縫って南下する全長25.1kmの路線です。沿線には阿木川ダムや、廃城ブームで注目を集める岩村城址、花白温泉など見どころたくさん。名物列車「食堂車」は、旬の料理を味わえるプランが季節ごとに登場します。今はマツタケや珍しいきのこ料理の「きのこ列車」が運行中。12~3月は、沿線地域で親しまれてきたじねんじょのすりたてが提供される「じねんじょ列車」に。53分のグルメ旅ができますよ。

月曜、祝日を除く毎日運行の「じねんじょ列車」。恵那駅12時22分発、1人4000円(往復の運賃を含む)

良川鉄道

TEL:0575-23-3921 www.nagatetsu.co.jp/

お城にお寺
城下町で紅葉を存分に!

 「美濃太田」駅から「北濃」駅まで全38駅。「長良川鉄道」の沿線には、旧中山道太田宿の「美濃加茂市」、刃物と鵜飼の町「関市」、美濃和紙とうだつの上がる町並みの「美濃市」、郡上八幡がある「郡上市」など、特色ある観光地が点在。水戸岡鋭治さんデザインの観光列車「ながら」でも注目を集めます。秋の新プラン「郡上八幡の紅葉巡り」は、紅葉を存分に楽しめるようにと企画。「美濃太田」駅~「郡上八幡」駅間の1日フリー乗車証(乗り降り自由)と、郡上八幡城の入場券、慈恩禅寺の拝観券、お土産(ながらせんべい・紅葉ポストカード)がセットで1人3500円。11月26日(日)まで、「美濃太田」駅・「郡上八幡」駅で販売中です。

慈恩禅寺の庭園(写真上)や郡上八幡城(写真左)を巡りながら城下町でお気に入りグルメを見つけて

見鉄道

TEL:0581-34-8039 tarumi-railway.com/

アイデアあふれる
イベント列車にワクワク

 「樽見鉄道」は「大垣」駅から「樽見」駅まで34.5㎞を走行。無人駅にはそれぞれ市民駅長がいて、駅の見回りや施設管理などを行う、地域密着の路線です。人気は季節ごとに運行されるイベント列車。11月22日(水)の1日限定で登場するのは「富有柿列車」1人5000円(大垣駅12:07発、1日フリー乗車券含む)。車内で特製「富有柿ビューティー弁当」と柿スイーツが食べられて、若き日の織田信長公がおもてなしをするとか!? 好評の「しし鍋列車」1人5500円は12~2月(年末年始は除く)です。

大垣駅からスタートして山間へ。澄んだ川と美しい木々を見下ろせます


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