職場の〝苦手さん〟対処法

職場の〝苦手さん〟対処法


ストレスを軽くするための心得とは? 職場の“苦手さん”対処法

「頭はキレるが、自分のペースについていけない部下に怒る」「機嫌によって態度が変わる同僚がいる」などと職場でのコミュニケーションに悩まされている人もいるのでは。シティ読者へのアンケートでも、「社内や取引先に苦手な人がいる」と答えた人の割合は70%。多くの人が、人間関係のストレスを抱えているようです。今回は、職場に「苦手」な人がいるときにどう向き合うかについて、読者の実例をもとに考えてみました。専門家にもアドバイスをもらいましたよ。

苦手だと思うのは、どんな関係の人? 【上司】直属…27%、他部署…13%。【先輩・同僚】同じ部署…24%、他部署…13%。【同期】…4%。【後輩】同じ部署…11%、他部署…7%、その他…1%

※特集内のアンケートはシティWeb上にて6/27~7/10に実施。有効回答数112

視点の違う2組からのアドバイス イライラモヤモヤを感じたら…解釈を変えてみる!!
シティ読者にも、社内での人間関係についていろいろな悩みがあるよう。ここでは、〝苦手な人〟とどのように接すればストレスを軽減できるのか、コーチングやアンガーマネジメントの講師を務める井上泰世さん、さまざまな職歴の持ち主である大道芸コンビのモンブランさんに、シーン別のアドバイスをもらいました。

答えてくれたのは

日本コーチ協会 京都チャプター副代表
井上泰世さん

日本アンガーマネジメント協会認定アンガーマネジメントコンサルタントおよび、国際コーチ連盟認定プロフェッショナルコーチ。研修講師として、企業や病院、京都府・市の小中学校などで幅広く活躍中。株式会社ナースハート代表取締役。

京都府住(す)みます芸人
大道芸コンビ「モンブラン」

よしもとクリエイティブ・エージェンシー所属。2011年に、いけっち(左)と木下でコンビを結成し、バランス芸が持ち味の大道芸で売り出し中。2人ともさまざまな職歴の持ち主で、「あなたにとって仕事とは?」がテーマのコメントに、「元気が出る内容」と評価されたことも。

上司

内容は正しくても言い方が攻撃的でストレスがたまりがち。能力や、やる気を疑うような発言にも気がめいります(32歳・専門技術)

  • 日本コーチ協会 京都チャプター副代表 井上泰世さん

    「そういう人だ」と割り切り、「この人は誰にでも攻撃的だが、怒っているわけではなく、そういうコミュニケーションパターンなのだな」と捉えれば、冷静に接することができます。発言を改めてほしいなら、その旨を率直かつ丁寧に、自分の思いとともに伝える姿勢も大切

  • 京都府住(す)みます芸人 大道芸コンビ「モンブラン」

    「キツいなあ」と思っていても、それが顔に出るとアウト! 絶対に引いたらダメです。落ち込んだり、言い訳をしたりすると、余計イライラさせて、攻撃がエスカレートしてしまう可能性もありますよ。この場合、言葉の端々に「ありがとうございます!」をちりばめながら明るく体育会系のノリで(木下さん)

私の意見を伝えても反発して受け入れてもらえず、すぐ感情的になって怒り、大声で否定されてしまいます(27歳・事務)

  • 日本コーチ協会 京都チャプター副代表 井上泰世さん

    意見を批判と捉え否定するタイプの場合、いったんは相手の言い分に耳を傾けましょう。その際、「なるほど」と肯定的に聞くのがポイント。その上で、「意見を申し上げてもよいでしょうか」と許可を取る形で進めれば、相手も余裕を持って接してくれるようになるでしょう

  • 京都府住(す)みます芸人 大道芸コンビ「モンブラン」

    僕やったら上司の目が届かへんところに居続けますけどね(笑)。相手が感情的になってしまったら、ひたすら言い分を聞くことに徹して、とにかく謝ること。謝罪は「間髪入れず」が基本です。ちゅうちょせず、タイミングを逃さずに「すいません!」と勢いよく言うのがコツ(木下さん)

問題を解決したいと提案してもコメントすらもらえず、何カ月も放置されたままに。相談すると必ず自身の苦労話になるのも困りもの(46歳・事務)

  • 日本コーチ協会 京都チャプター副代表 井上泰世さん

    上司の思考パターンがわかっているなら、その人の意に沿うような形で、「ここまでやっておいたので、そろそろこれを進めていただけますか」と相手が着手しやすい状態にもっていく段取りをつけてあげましょう。結果的に、自身の仕事力を高めることにもつながります

  • 京都府住(す)みます芸人 大道芸コンビ「モンブラン」

    苦労話のスイッチが入ったな、と思ったら、死んだ魚のような目をして話を聞き続けるんです。「こいつにこんな話をしても時間のムダや!」と思わせたら成功。ただし、最後は印象をよくするために、「ありがとうございました」「また聞かせてください」で締めくくって(いけっち)

先輩同僚

機嫌がいい時はよくしゃべり、悪い時はイライラ…。気分次第で態度が変わるので周りは振り回されがちです(39歳・事務)

  • 日本コーチ協会 京都チャプター副代表 井上泰世さん

    その人の機嫌が左右されるきっかけをキャッチしましょう。相手の行動パターンを先読みして事前に手を打っておけば、被害を最小限に抑えられます。「午前中にもらったはずの返事が午後になると必ず変わる」というのなら、あらかじめ答えを3つほど用意しておくこと

  • 京都府住(す)みます芸人 大道芸コンビ「モンブラン」

    僕、人をイラつかせることがよくあるみたいで、怒られてきた回数は誰にも負けませんよ。なので、たいていの人は機嫌のいい時が特別やと思うようにしてるんです。機嫌の悪い人には、「朝、家族とけんかして満員電車で座ることもできず、僕よりひどい目にあってきたんやな」と勝手にイメージして哀れんでみる。そうすると優しくできます(いけっち)

詮索好きで根掘り葉掘り聞いてくるので、自分のことをどこまで話していいのかわかりません(37歳・事務)

  • 日本コーチ協会 京都チャプター副代表 井上泰世さん

    どこまで話すかは自分で自由に決めてOK。話した内容が(その人を介して)周りにも伝わってしまう可能性があるなら、「ご想像におまかせします」「内緒です♡」と、やんわりと受け流して。「○○さんはどうですか?」と同じ質問を返して相手にしゃべらせるのも有効

  • 京都府住(す)みます芸人 大道芸コンビ「モンブラン」

    自分には関係のない新情報をバーンと出して、話をそらす。必ず食いついてくるので、一緒に別のウワサ話で盛り上がれますよ。また、「財布を落とした」というような日常に起こった残念な自虐ネタを面白おかしくリリースしておくと、他の人に言われても傷つきません(いけっち)

話の要点が整理されていないことが多く、周りの空気を読まずにダラダラと話し続けるのを聞くのが苦痛です(47歳・事務)

  • 日本コーチ協会 京都チャプター副代表 井上泰世さん

    同僚の話を要約して返すと、ポイントの整理もつき早く切り上げられるようになります。きちんと伝わっていないという不安が先走りして、つい長々と話す人の場合は、相づちやうなずきを交えながら、相手の言葉を繰り返す質問をはさむと安心感を与える効果も

  • 京都府住(す)みます芸人 大道芸コンビ「モンブラン」

    向こうが話している最中に、こっちが話すきっかけをすかさずつかんで主導権を握ってしまうんです。流れを変えて僕が5分間しゃべり続ければ、必ず相手もぐったりします。いっそのこと視点を変えて、一緒になって会話をとことんまで楽しむ、というのもおすすめ(いけっち)

後輩

会話の中でタメ口や、〝でも〟〝だって〟をよく使う後輩。マイナスな内容ではないのに、なぜかモヤッとしてしまう…(36歳・事務)

  • 日本コーチ協会 京都チャプター副代表 井上泰世さん

    後輩の話し方が「許せる」のか、「許せない」のかを考えましょう。「許せる」なら受け流して。「許せない」なら、マイナスの印象を与える話し方である、ということを真剣に伝えるのか、やんわり注意するのか、相手がどう受け止めるかを念頭に入れて柔軟に対応を

  • 京都府住(す)みます芸人 大道芸コンビ「モンブラン」

    これ、全部お前のことやん! で、先輩からゲンコツくらってやっと治った(木下)。その時、無意識に「でもね」を連発していたんです。今となっては、その先輩がいたからこそ、自分で思う以上に周りがストレスを感じてたんやなと気づきましたけど。注意するのも後輩のためですよ(いけっち)

ことあるごとに忙しぶり、しんどいアピール。まるで自分だけがしっかりやっているかのような会議での発言も気になります(38歳・事務)

  • 日本コーチ協会 京都チャプター副代表 井上泰世さん

    年齢や経験が違うと、物事に対する認識も違います。まずは、後輩の理解度を冷静に分析するためにも、仕事の棚卸しを一緒にしてどれぐらい忙しいかの把握を。その上で、後輩に指摘する際には、今後の成長につながるような伝え方で。上司から注意してもらうのも一つの手

  • 京都府住(す)みます芸人 大道芸コンビ「モンブラン」

    大道芸の道具を持ち歩いていて、「なんで俺だけこんなにしんどいねん…」と思っていたら、さらに大きな荷物を背負った相方にバッタリ会って。その時、われに返りましたね。この人だって、後輩よりも先にしんどいアピールをして手伝わせてみたら? 自分だけじゃないと気づくかもしれませんよ(いけっち)

みんな、イラムカどう対処してる?

  • 良いところを見つけて、ほめ言葉をかける(37歳)
  • ムカつきながらも、愛を持って忠告をしながら育てている(49歳)
  • こちらが好ましく思っていないということは相手も苦手意識を持っているだろうから、できるだけ自然に距離を取る。絡まずビジネスライクに対応する(48歳)
  • 基本的に避ける(27歳)
  • 仕事に集中して、聞こえないふりをする(47歳)
  • とにかく中立的な立場でいる。必要な場合以外は、自分からかかわらないようにして、向こうから接してこられても必要最低限の対応で流す(36歳)
  • ほとんどコミュニケーションを取らない(33歳)
  • あまり考えないようにしている(23歳)
  • 必要なとき以外は近づかないけれど、あいさつや話す機会があれば、普段以上にニコニコして接するようにしている(38歳)
  • 当たり障りのない会話をする(37歳)

「避ける」「近寄らない」は正解?

苦手な人に対して、「何とかして良好な関係を築かなければ」「相手を好きになるようにしなければ」と努力している人も多いのでは? 井上さんは、「組織の一員として自分の役割を考えた場合に、避けて通っても問題がないのであれば、無理に近づく必要はない」と話します。苦手な人と付き合うことにエネルギーを使い、神経をすり減らしたりするのは、相手に振り回されている状態なのだとか。相手を変えようとしたり、相手に合わせるために自分を変えようとしたりするのは、さらなるエネルギーを要します。そうならないためには、「そんなエネルギーを使うのはムダ」と割り切り、その人とは適度な距離を置いて、自分の意思を持って相手とのコミュニケーションの仕方を変えていく方が有意義だというわけです。

とはいえ、自分の意思で相手を避けることができない状況が多いのも事実。「そうした場合は、苦手であることをマイナスに考えるのではなく、自分が成長するチャンスだと思い、感情に振り回されず、ドライに被害を少なくする対処法を探りましょう」とのこと。

イライラしたときは、言葉にして書き出してみると、客観的に捉えることができ、ムダなエネルギーを使わずにすむことがあるかもしれませんね。


Back Numberバックナンバー

シティリビング東京
最新号 電子ブック

  • 7月27日号

電子ブックを読む

話題の商品サンプルやオトク情報がオフィスに届く

公式モニターCity’sに登録する

あなたのオフィスにお届けします

無料配布のお申込み・部数変更・配布先変更など

シティリビング紙面の配布についてはこちら

「耐え子の日常」は、Twitter(@OLtaeko)で週3回、連載中

表示エリアを選択

最寄りのエリアや、情報をお探しのエリアを選択してください。
設定に合わせた情報を表示します。エリアはいつでも変更できます。

ページトップ