「空母いぶき」西島秀俊さん、深川麻衣さんインタビュー


かわぐちかいじの同名ベストセラーコミックが、豪華俳優陣により、ついに映画化!来福した2人に話を聞きました。

 

―――――オファーが来た時の気持ちは?

西島さん 大人気作品の実写化。中でも、秋津という凄くカリスマのある人気キャラクターなのでプレッシャーで、本当に自分でいいのかという思いがありましたし、撮影中も、お話をいただいてうれしいというよりは覚悟がいるお話でした。

 

 

深川さん 本当に沢山の方に愛され続けている作品ですし、今回コンビニの店員として、原作にないオリジナルのキャラクターで参加させていただき光栄に思いました。

 

 

 

 

―――――実際に映画を見た時の感想は?

深川さん 色んな立場に置かれている登場人物たちが、最初はそれぞれ全く関係のないように思えるんですけど、後半に進むにつれて1つに繋がっていくんです。ハラハラするだけでなく、人間ドラマとして見終わった後に温かい気持ちになれる作品だと思いました。

西島さん 食事休憩には入りますが、本当に毎日、戦闘シーンは休憩がなく、ぶっ通しで撮っていました。セットに入りっぱなしで、共演者の方ともあんまり話すことがなかったです。本当に過酷な撮影で、それだけ皆集中して、毎日戦闘シーンを撮り続けたので、できあがりを見て、自分たちで作っている側が言うのも変ですけど、良い作品になったんではないかと。全キャスト、スタッフが日々ぎりぎりまで集中して撮影した結果が出ているんではないかと思いました。

 

―――――緊迫したシーンが多かったので、そのように?

西島さん カメラマンが、カメラを置かないんですね。1日中抱えて撮影していたので、監督とカメラマンのお2人が、この緊張感を切らさないようにということを考えていらっしゃったんだと思います。

 

―――――実際の護衛艦や潜水艦に乗られたそうで、事前準備や、自衛官などと会話をして印象に残ったことは?

西島さん 空自・海自のたくさんの自衛官の方にお話を聞いて、僕が印象的だったのは、優秀なパイロットの条件は何ですかと聞いた時に「ベストな選択ではなくて瞬時にベターな選択をくだせることと素直さだ」ということでした。実際に会ってみると、なんとなく分かるんですね。上官がいて、いろんな質問をしている中でも、こう思いますと率直に発言されていて、上官の方もそれをにこにこしながら聞かれていて、気持ちのいい真っ直ぐな所がある感じがして、素直さが本当に重要だと感じました。秋津の持つ、どこか何を考えているか分からないけど真っ直ぐさや、信念を持って、他の人がいろんな事を考えて見えなくなっているものがスパッと見えているような気配を掴めたのは、パイロットのみなさんにお話しを聞いたことが大きいと思います。

ただ、劇中で、「パイロットは1人で死ぬ、船乗りは生きるも死ぬも一緒だ」というシーンがあるんですけど、誤解で、パイロットの人たちも、整備の人たちをもの凄く信頼していて、チームワークがすごいので、それは伝えておきたいと思いました。

 

――――――コンビニシーン全体をどういった気持ちで挑まれましたか?

深川さん 若松監督からは、危機迫る戦闘シーンの合間のシーンなので明るくいるようにと演出をいただいていました。思いもよらないことが起こって、日常生活が一変した時に、人々がどういう行動を起こすのかっていう。震災の時も、コンビニでの買い占めなどがありましたよね。撮影している時も人がたくさん来て、フィクションと分かっていても怖さを感じるほどでした。実際に何か起こった時に自分はどうするだろうと考えるきっかけにもなりました。

 

 

――――――役づくりで心掛けたことは?

西島さん 例えば、防衛出動を発令されたことは日本では1度もないので、その言葉の重さだったり、ミサイルがぶつかるんですけど、どれくらいの衝撃なのかは実は誰も分からないんですね。相手を撃墜するのはどれだけ大きいことなのかなど、そういういうことを1つ1つ、皆できちっと共有して撮影していくことを丁寧にしていましたね。日本で起きたことがないことがずっと起き続けるわけで、撮影していても、その空気になっていくとどんどんキツくなっていって…。そんな中でも平然と命令しなくてはいけないので、状況の重さと平然ということのギャップでなのか分からないんですが、声が出なくなったこともありました。それだけ国の命運を背負って戦争を回避するための戦闘という非常に難しい任務を遂行していくキツイ日々でした。そのことを共演者の皆で常に共有していました。

 

――――――俳優それぞれが集中することで、その場が緊迫した空気に?

西島さん そうですね。企画の福井さんがおっしゃっていたんですけど、「アメリカの映画だったら敵機を撃墜したらワーッと喜ぶでしょう。でも日本だと、ことの大きさに静まり返るのがリアルでしょ」と。

心理的にも、日本の自衛官は敵が生きていたら助けるというリアルさを丁寧に描きました。

 

―――――深川さんは?

深川さん アルバイトという面では学生時代にバイトをしていましたし、コンビニは身近な場所なので違和感や難しさはなかったです。でも、普段は平穏なコンビニが突然緊急事態で状況が一変してしまった時、目の前に起こることにどう一生懸命立ち向かっていくかということは意識していたました。中井貴一さんが演じる店長とのやりとりのシーンでは、中井さんはカメラが回る度に会話のテンポが変わったり、アドリブのお芝居をされていて、毎回新鮮な気持ちで撮影することができました。

 

―――――演じる部分で自分と似ているという部分はありましたか?

西島さん いやそれは…怪物ですからね、秋津は。僕はあんなに決断力はないですし、似ている所はないんじゃないかな。秋津というキャラクターは人よりも何歩も先の未来を予測して、もうダメだという状況でも、こうすれば勝てるということをギリギリでも常に考え切りぬける意思と力を持っている人物なので。似ている箇所を探してという感じではないですね。シーンによっては追い詰められていくので、監督に「秋津は普通の人間ではないので、追い詰めて微笑んでくれ」と厳しく演技指導されました。原作にある、この人はいったいどこに向かっているんだろうという所に、少しでもにじり寄って行きたいという気持ちで演じていました。

 

――――深川さんはいかがですか、クリスマスに断れずに出勤するような優しい役でしたが?

深川さん あの店長だからこそ断れないだろうなという気持ちはありますね。森山しおりという役だったんですが、店長からは「しーちゃん」と呼ばれていて、とても距離が近くてフレンドリーなんです。毎年(クリスマスに)子どもたちにメッセージカードを書いていたり、愛情がある店長がいたからこそ、これから戦争が始まるかもしれないという不安な状況でも、頑張れたのかなと思います。

西島さん 店長、バッグヤードで寝てたけどね(笑)。実際、あのメッセージは中井貴一さんが書かれていて、文面も監督と相談して決められていたそうです。ステキですよね。好きです、コンビニのシーン。

 

――――この作品を通して価値観の変化や影響を受けたことがあれば?

西島さん 沢山の自衛官の方の話しを聞いて、任務のことは家族にも言えないですし、海自の方は何か月も会えないですし、家を出る時は必ず笑顔で出るとおっしゃっていました。任務の重さと背負っているものの大きさを感じました。僕たちがこうやって平和に過ごしていることも、そういう人たちのおかげで成り立っていて、原作もだいぶ前に書かれていますけど、現実が追いついてきてこういう状況になった時に、誰が平和を守るかということなども改めて色々と考えました。今の平和の大切さをすごく感じました。

深川さん 起こってしまうことは1人の力ではどうしようもないかもしれませんが、この映画を見て、1人1人の些細な日常の幸せだったり、友達や家族などそばにいてくれる大切な人たちを想う気持ちを将来につなげていくことが大事だと思いました。日頃はなかなか幸せに気付きにくいですけど、この映画を見た後は、冷静に客観視できるというか。今ご飯を食べたり平穏な生活ができていることも、凄く幸せなことなんだと改めて考えるきかっけになりました。見てくださった方の心の中に、少しでも何か残ったらうれしいなと思います。

 

――――自衛官に対する思いの変化はありますか?

西島さん もっと厳しい規律で決まった堅苦しい世界と思っていたら、例えば写真撮るよというと、空自はわーっと皆が集まってきますし、海自は「僕たちは家族だ、ここが家だ」という感じでした。護衛艦というのは運命共同体で大勢で暮らしていますし、しかも海外の海軍とも交流があって贈り物をしあってそれが飾ってあったりと、海の男たちの繋がりがあったり、それぞれが人間的な組織だなと。

 

――――福岡の皆さんにメッセージを

西島さん 大人気漫画が遂に実写化されました。毎日、スタッフ、キャストが真剣に必死に撮影したので、いい作品になったと思っています。手に汗握る面白さと、見終わった後に街を見て、日常の平和のかけがえのなさを感じていただけたら非常にうれしいです。ぜひ、映画館へ足を運んでください。

深川さん 男性はもちろんですけど、女性にも楽しんでいただける作品だと思います。年齢問わず、色んな方に映画館に見に来て楽しんでいただけたら凄くうれしいです。日常の幸せや周りの人の大切さに改めて気づかせてもらえる作品だと思うので、ぜひ大きなスクリーンで楽しんでください。

 

 


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