今回のテーマは…「人より気が回ってしまう“つらみ”ガール、超応援してる」



周囲の期待に応えなきゃと自分を抑え気を遣い回って頑張っちゃう。自分と違いすぎる世界の中で自らを守るために極端に自己操縦能力を高め、ゆえに肥大した自意識と格闘しながら毎日生きてる、そこのガール。大丈夫。誰かがそんなあなたをきっと見ていますよ。

「なっちゃんはまだ新宿」

ⓒ2017「なっちゃんはまだ新宿」
フィルムパートナーズ

隣のクラスの意中の彼、岡田くんが会うたび語ってくるのは他校の恋人・なっちゃんのノロケ話。そのせいでいつでもなっちゃんのことを考えてしまうようになった主人公・秋乃が、ある日タンスを開けるとそこにはなっちゃんが。以来、秋乃の前に現れては消えるなっちゃん。やがて高校を卒業し上京する秋乃だが――。

この映画が素晴らしいのは、勉強も仕事も手を抜かずいつでも人のために頑張ってばかりいる秋乃を“見守る”視点に透徹している点で、18歳から28歳までの10年をかけて、秋乃が「なっちゃん」を自らに引きつけ、やがて克服するまで。それは青春との訣別であり、ビタースイートな成長記。ちょっとおかしくて超やさしい、大っ好きな一本です。

監督・脚本:首藤凜
出演:池田夏海、菅本裕子、河西裕介、POLTA(尾苗愛、ふくだ傑)/ぱいぱいでか美ほか
発売元:バップ、DVD3800円(税別)発売中

「勝手にふるえてろ」

©2017映画「勝手にふるえてろ」製作委員会

中学生の頃から10年間片想いを寄せ続けた脳内彼氏の“イチ”と、自分を熱烈に好いてくれる同僚の“ニ”。臆病で不器用きわまる24歳のOLヨシカがふたりを相手取った“恋愛ひとり相撲”を経て、やがて自らの生き様を決めていくまでを描く。

人一倍頭が回ってしまう賢しさゆえにこそ他人に踏み込めない慎重さや臆病、そこからくる自尊感情の弱まり、などはやがて、彼女のいびつにねじれた美・自意識、そして異常に発達した自己操縦力として結晶化されていく。一見問題なく生きているようにして、その実、脳内では他者から想像も出来ぬほどの自律と苦悩を高速でめぐらせているヨシカは(演じる松岡茉優さんとの同期ぶりも助けていよいよ)、見ていられないほどにいじらしく愛しい。

そんな彼女がついに、たとえ無様であろうと他人との関係のなかで生きていく決意を固めるに至っては、どうにも感動を禁じ得ない。上記に挙げた症例にひとつでも心当たりのある読者の方、これはあなたの映画ですよ。ぜひお楽しみください!

監督・脚本:大九明子
出演:松岡茉優、渡辺大知ほか
発売・販売元:ソニー・ミュージックマーケティング、(DVD通常盤)3800円(税別)発売中

 
LOVE FMで営業・企画・ウェブ・イベントなど担当。このコーナーでは中学生の頃から現在まで書き溜めた映画ノートを携え、オススメ作品を選出
 

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