窪塚洋介さん 「食卓を通してまた家族が一つになる 静かだけど温かいご飯のような作品」


Yosuke Kubozuka
窪塚洋介

「自分の出演する作品を見て久しぶりに素直に涙が出ました」。そう話す、窪塚洋介さんが出演する映画「最初の晩餐」は、父の訃報で十数年ぶりに集まった家族が、父との時間を巡らせる中で、家族も知らなかった秘密が紐解かれていく物語。

常盤司郎監督にとって、初の劇場長編映画ながら、そうそうたるキャストが集まった本作。「台本を読んで、すごく温かい作品だなと思って出演を決めました。自然に囲まれて、どこか懐かしさのあるロケ地で家族の物語を撮影していると、原風景=家族なんだなって実感しましたね。ここが田舎ではないのに、昔から知っているような感覚」

窪塚さんが演じる兄・シュンは、母の連れ子で、主人公の麟太郎(染谷将太)とは血縁関係にない。一見、演じるのが難しそうな独特の静けさをまとう青年役だ。

「目線の揺らぎや、ちょっとした息遣いに感情をのせるなど、自分が役者として、ベースに持っているシンプルな部分で芝居しました。この映画には、余計に聞こえる会話がないんです。そっと掛ける言葉に、溢れんばかりの優しさだったり、苦しみが混じっているんです」

そんな、シンプルな演技がひときわ光るのが、永瀬正敏さん演じる父・日登志の晩年のシーン。「永瀬さんは役作りで実際に痩せて現場に入られたのですが、日登志とシュンのやりとりは、やっぱりグッとくるものがありましたね。ものすごく素直な感情での芝居だったんですよね」と振り返った。

テーマの一つでもある家族の食卓。「父親が仕事で帰りが遅かったり、兄弟が塾でいなかったり。家族が食卓を囲めることは、当たり前のようで、当たり前じゃない」。だからこそ、自身も今、その限られた時間をギフトだと意識して、噛み締めて過ごしているそう。

役者とスタッフが監督を信じ抜いて作ったというこの映画。

「監督の不器用さ、絶対に変わらない温かさみたいなものが、この映画の魅力かなと思います。心温まるご飯のように、見てくださるみなさんの“思い出に残る料理”に、なってくれたらいいなと思いますね」

窪塚さんの“働く”インフラ

オンとオフ。どう切り替えていますか?

 オンでもオフでも“自分らしさ”や“芯の部分”って変わりませんよね。切り替えるというか、どちらも自分らしく全力で過ごすようにしています。楽しい時間や仕事を当たり前と捉えない。人生のすべての時間がギフトだと思っています。

新しい環境(現場)でのコミュニケーションの深め方は?

 新しい環境に向けて自然とワクワクできればより良いけれど、“楽しもう!”と、心持ちを高めて臨むことが大切だと思います。ネガティブな気持ちで飛び込むと、周囲にもきっと伝わってしまいますよね。

Check

「最初の晩餐」

11月1日(金)から全国公開(配給:KADOKAWA) (c)2019『最初の晩餐』製作委員会

父の日登志(永瀬正敏)の訃報で帰郷した東麟太郎(染谷将太)は、姉の美也子(戸田恵梨香)と葬儀の準備を進めていた。そんな中、母のアキコ(斉藤由貴)が通夜の仕出し弁当を突然キャンセルして「通夜ぶるまい」に目玉焼きを出し…。父と母の再婚、母の連れ子で兄のシュン(窪塚洋介)との日々など、1冊のノートに残された父の味を巡り、家族の秘密が浮き彫りになっていく。

PROFILE

1979年神奈川県横須賀市出身。2001年映画「GO」で第25回日本アカデミー賞新人賞と史上最年少で最優秀主演男優賞を受賞。以降「ピンポン」「凶気の桜」など数多くの映画に出演。2017年映画「Silence-沈黙-」では、ハリウッドデビューも果たす。今冬にはBBC×NetflixLondonの連続ドラマ「Giri/Haji」が公開予定。出演待機作に2020年秋公開予定の映画「みをつくし料理帖」がある。

取材・文/岡田尚子(シティ編集部)、撮影/かくたみほ、ヘアメイク/佐藤修司


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