1年間ありがとう! 「おっさんレディ」から最後のメッセージ


ちょっとオネエ目線

ちょっとオネエ目線

さて、今回で最終回となる「ちょっとオネエ目線」。少し寂しいですが、これまで1年間オネエ的な視点で自由に書けたことには感謝しています。
もともとインタビューコラムを書いていたので、自分発信のコラムも書いてみたいと思ったことが連載のきっかけでしたが、「オネエ」よりも「LGBT」とか「ジェンダーレス」のほうが一般的になりつつある中、あえて「ちょっとオネエ目線」と題して続けてきた理由は、アタシが先輩から教わり、経験したことから生まれた考えは「オネエ」というフィルターを通したほうが伝わると思ったから。だって、アタシもみんなと同じ普通の会社員だし、普通のゲイのおっさんの話なんて聞きたくもないでしょ!? 最後の回はみんなと同じ「OL(おっさんレディ)」の話で締めたいと思います。

そもそも「おっさんレディ」ってどういう意味?

たくさんの人々に読まれるコラムを書いていると、気になるのは読者の反応。「おっさんレディってウケるw」といったコメントをもらったこともありますが、これはアタシの造語ではなく、新宿二丁目の会話で「アタシもOL~、おっさんレディ~!」という風に適当に使われていたもの。

最近では、ドラマ「おっさんずラブ」も大ヒットしましたが、「〇〇なのにXX」という意外なギャップはどことなく親しみを感じるものです。でも「男なのにスイーツ好き」と「男なのに優柔不断」ではイメージが異なるように、相手から期待されてない意外性であるというところがポイントです。仕事でも、命じられたことをやるだけの人より、何も言われなくてもやる人のほうが評価は上がりますよね。そんなギャップを狙って、考え出したキャラクターが「おっさんレディ」です。

今の世の中、「オネエ」以上に「おっさんレディ」は増殖中!?

ところで、みんなも少しくらいは「おっさんレディ」なところがありませんか? 仕事の後にお酒が飲みたくなったり、「~じゃねえ?」などと男言葉を使ってしまうとか…。その昔に「おやじギャル」という言葉が流行語になったけど、今の世の中「オネエ」以上に“おっさん化した女性”がいるような気も…。これは決して、男性社会に揉まれて女性が男性化したのではなくて、女性らしさの束縛から開放されたからなんだと思うんですよね。

男は紳士、女は淑女であるべきだった時代は昔の話。それはそれで良い時代であり文化だったと思うけど、現代社会が「自分らしさ」と「自由」を尊重した結果、たとえ女性らしくなくても受け入れられるようになったのだと思います。オネエコラムを書いているアタシも「男の品格」こそ失っているかもしれませんが、「色モノとして、下品も品のうち」だと開き直っています。

アタシが「おっさんレディ」になった理由

ゲイバーで働いているわけでもないアタシが「オネエ目線」でコラムを書いていたのは、自分をわざとその型にはめたから。もちろん、言葉の伝わりやすさもあるけど、あえて「オネエ」とすることで、自分の感じ方や考え方を自身で再認識することもできているの。ハロウィーンなどでコスプレをしたことがある人だったら分かるかもしれないけど、“違う自分になることで経験を増やせる”こともあります。

プランナーの仕事でも、「もし、クライアントだったら? 消費者だったら?」と視点を置き換えることで企画をブラッシュアップすることもあります。そして、おっさんが言うと単なるグチや説教になりそうなことでも「おっさんレディ」というフィルターを通して伝えると、なぜか説得力が増すものです。

女性のみんなだって、たまにはおっさんになることで仕事のストレスをうまく解消できることもあるでしょ。自分を違う型にはめて、疑似体験をすることで考え方の幅は広がるものよ。

最後だから明かす、「おっさんレディ」としての葛藤

「LGBTはどこにでもいる普通の人です」という社会の流れとは逆行して、オネエコラムを連載して悩んだのは、「どこまで“オネエ”であるべきなのか?」ってこと。一般のゲイはメディアに出ているような「オネエ」ではないと昔から言われているし、ゲイの仲間内でも昨今のLGBT運動への反対派がいたり、職場でLGBTのための働き方改革があっても周囲に隠しているから居心地が悪いという人もいたり、さまざまな声があります。

まぁ、それは当事者の複雑な問題なのですが、アタシはみんなにとっては「ゲイ=オネエ」のほうが親しみやすいよね!と考えていました。物事を伝えるときは相手に合った伝え方をすることが基本なので、もし男性向けの連載だったらオネエ切り口ではなかったと思います。とはいえ女性向けにはオネエコラムと決めたので、ときどき無理にオネエ視点にしてしまうことも実はありました。そんな1年間でしたが、これまで本当にありがとうございました。

アタシは「おっさんレディ」から「普通のゲイのおっさん」に戻ります(笑)。

T子さん 写真

T子

新宿2丁目のドラァグクィーンやお店のママから、各界のスペシャリストや芸能人までさまざまな人脈を持ち、シティリビングにてインタビューコラム「おネエno部屋」を3年間にわたり連載。恋愛、美容、仕事、人生など、さまざまなOLの悩みに答えてきた。昼の姿はプランナーとして、PR会社に勤務する普通のOL(おっさんレディ)。最近の趣味はグルメとインテリア、そして愛犬のジジと遊ぶこと。
■Facebook https://facebook.com/oneemesen ■Twitter Twitter @oneemesen


Back Numberバックナンバー

─ 電子ブック 最新号 ─

  • 東京 5月17日号

電子ブックを読む

話題の商品サンプルやオトク情報がオフィスに届く

公式モニターCity’sに登録する

あなたのオフィスにお届けします

無料配布のお申込み・部数変更・配布先変更など

シティリビング紙面の配布についてはこちら

表示エリアを選択

最寄りのエリアや、情報をお探しのエリアを選択してください。
設定に合わせた情報を表示します。エリアはいつでも変更できます。

ページトップ