齊藤先生に聞く!【45】少子高齢化とライフプランニングの関係


“今”の自分のライフプランが、
“将来”を支える!

こんにちは。産婦人科医の齊藤英和です。今回は少子高齢化社会が進む今こそ、一人ひとりにきちんと考えていただきたい、ライフプランニングについてお話ししましょう。

年々低下を続ける合計特殊出生率、ついに1.43に!?

6月1日、厚生労働省から平成29年の日本の人口動態統計について発表がありました(以下、お伝えする数値は概数です)。

「日本の状況は少子高齢化である」と叫ばれてから長くなりますが、なかなかよい政策が立てられず、平成29年の出生数は94万6060人と過去最少でした。

死亡数が134万433人ですので、自然増減はマイナス39万4373人となり、日本の人口はどんどん減り始めています。

また、合計特殊出生率は1.43と昨年よりも0.01低下しています。合計特殊出生率という言葉は耳慣れないかもしれませんね。これは「15~49歳の女性の年齢別出生率を合計したもの」で、一人の女性がその年齢別出生率で一生の間に生むとしたときの子どもの数に相当すると考えられています。合計特殊出生率が2.08だと今の人口が維持されると言われていますが、2.08よりもかなり低い状況が続くと人口が減り、日本の生産性に影響を与えるようになります。

つまり、今まで機能してきたいろいろな社会の仕組みが維持できなくなり、みなさんの日常の生活にも影響が出てくるようになると考えられます。

とはいえ、昔のように「産めよ、増やせよ」という政策や風潮は現代にはあてはまりません。ですが、産みたい方のために、安全に産み育てやすい環境を作っていくことはとても重要な政策となります。そして、環境がまだまだ整備されていないのも事実です。

産み育てやすい環境はいろいろな要素が絡み合っているので、一つの要因だけを変革すれば済むことではなく、多くの要因を改善していかなければなりません。

男女とも、日々、会社で働く時間を短くして家庭で過ごす時間を十分確保することや、自分の生まれ育った家の近くに就職口があることや、保育所をはじめとした公共の子育て支援のシステムがあることなど、例を挙げると終わりがないようにも思います。そんな環境整備に大きな役割を果たすのは、行政や企業です。

では、皆さん一人ひとりができることは何でしょう。ご自身のアプローチとしては、妊娠・出産・育児に関わる医学的知識や現在利用可能な公的支援、会社の福利厚生、家族の支援などを十分理解すること、さらに自分は何をいつの時期に行うのか、ライフプランを立てておくことがとても大切です。

自分や社会の“将来”を支えるのは、“今”の自分自身であることを意識して、いろいろ考えてみてくださいね。

PROFILE齊藤英和先生

1953年東京生まれ。国立成育医療研究センター周産期・母性診療センター不妊治療科。日本産科婦人科学会・倫理委員会・登録調査小委員会委員長。専門分野は生殖医学、特に不妊症学、生殖内分泌学。内閣府「新たな少子化対策大綱策定のための検討会」委員


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