齊藤先生に聞く!【47】ストレスと生殖機能の関係性


ストレスと生殖機能の
関係性

今年の夏はとても暑かったですね。暑さもストレスですが、仕事や人付き合い、睡眠不足もストレスになることがあります。そして、どんなストレスでも排卵や妊娠に影響する可能性があると言われています。ではどうしてこのような影響が起こるか考えてみましょう。

ストレスは月経の乱れの原因!?

排卵は卵巣にある卵胞から、成熟卵子が飛び出ることを指します。飛び出た卵子は受精の場所である卵管に入り精子と出会い受精します。ですので、妊娠するには排卵はとても大切な現象です。これが起こらないと妊娠にはたどり着けません。

この排卵が起こるためには、卵巣で卵胞が発育することが前提になります。この卵胞の発育を刺激するのが、頭部にある下垂体の細胞で作られ分泌される卵胞刺激ホルモン(FSH)、黄体化ホルモン(LH)です。この2つのホルモンの生産には、下垂体上部にある脳の視床下部という部分が関わっています。視床下部では、体を循環している女性ホルモン(エスロトゲン)の状態を感知し、卵胞発育を進めるか、遅らせるか、の調節を判断しています。

また、その判断をキスぺプチンというホルモンを分泌することにより下垂体に伝え、卵胞発育を調節するホルモン(FSH、LH)を産生し、血液中に放出するかどうか、制御しています。

ご存じの通り、脳にはこれ以外にも多くの役目があり、例えば感覚、思考、行動、体の他の器官の働きなども調節しています。脳がこれらの調節を行っているときには、いろいろなストレスを受ける可能性があります。そしてこれらのストレスが視床下部のキスぺプチンホルモンの調節を阻害する可能性もあります。このようにして、ストレスが脳の機能の一つである卵胞の発育を妨げることが起こるわけです。

ちょっと難しい話をしました。でも、簡単に言えば、ストレスがあると月経が乱れることがあるので、ストレスを減らすことで月経を規則正しく回復することができる、ということです。

皆さんの職場や家庭にも、いろいろなストレスがあると思います。ストレスはないに越したことはありませんが、ストレスを感じたときは、何らかの解消法も大切になります。精神的にも、肉体的にも健康(=ストレスフリー)であることは、生殖機能にはとても大切なのです。

PROFILE齊藤英和先生

1953年東京生まれ。国立成育医療研究センター周産期・母性診療センター不妊治療科。日本産科婦人科学会・倫理委員会・登録調査小委員会委員長。専門分野は生殖医学、特に不妊症学、生殖内分泌学。内閣府「新たな少子化対策大綱策定のための検討会」委員


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