本当は訴えてやりたい! パワハラ&セクハラのボーダーラインってどこ!?


コミュニケーションだと思っていたちょっとした会話や、悪気はなくて良かれと思った叱咤の言葉がセクハラやパワハラになることも多々あります。今回は、アディーレ法律事務所の弁護士・篠田恵里香先生にそのボーダーラインについて詳しく教えてもらいました!

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●「休日は何をしているの?」がセクハラに!?

――「休日は何をしているの?」は、上司との会話によくあるセリフのように思えますが、これもセクハラになると聞きました。

「上司にとっては何気ない質問かもしれませんが、『休暇の予定を聞く』という行為は、過度にプライベートなことを詮索する行為。ケースバイケースではありますが、セクハラの要素があるとされているので、この一言で訴えられてしまう可能性もあります。

休日の予定は会社の仕事とは無関係ですから、そこに興味を示す行為自体がNGなんです。もちろん、『彼氏いるの?』『休日はデートかな?』というセリフも同様。ただ、『次の休日に臨時出勤してほしいんだけど、休日の予定はまだ都合つくかな?』といった質問は業務上の合理的必要性が認められますし、プライバシー詮索の意味合いが薄れるのでセクハラには当たらないでしょう」(篠田恵里香先生、以下同)

――では、聞かれた場合はどう返すのがベストなのでしょうか。

「もし、何度も休日の予定を聞かれたとしたら、必要以上に重く受け止めず軽く流すとよいでしょう。こういった上司の場合、『映画に行きます』などと特定の予定を返すと、『誰と?』とさらなる詮索につながりますので、オススメはしません。

あまりにしつこい場合は、明確に『あまり私生活を詮索されるのは苦手なんです』と抗議するのもよいでしょう。とはいえ、なかなか上には言いにくいという人もいますよね。そういう場合は、厚労省は会社に相談窓口を設置することを各企業に義務付けていますので、そこに相談することが大事です。この抗議を機に、弁護士を立てて明確に抗議することや法的手段をとることも可能です」

●「子どもはいつ?」「子どもは産んだほうがいいよ」 もタブーなセクハラ発言!

――結婚したあと、すぐに聞かれる子ども問題。夫婦それぞれに計画や事情があるのに、何も考えず聞いてくる上司は多いですが、どうすれば良いか教えてください。

「基本的に出産に関する意見を告げることも、個人の領域やプライベートに過度に介入する行為としてセクハラの典型例とされています。子どもについては、『いつ何人子どもが欲しいか』といった夫婦の意向や夫婦間での性交渉をどのくらいの頻度で行うかにも関わりますし、そもそも『子どもが欲しいのになかなかできない』という女性もいるわけです。なので、出産に関する意見を述べることは女性にとって少なからず嫌悪感を与えるものと考えられています。

しかし、聞いた上司は良かれと思って聞いていることもあります。だからこそ、目くじらはあまり立てたくないですよね。そんなときは、今後、何度も聞かれないようなセリフを返すのがベストです。

もし明るくいくのであれば、『子どもができたらご報告しますね』と、かわすのもよいでしょう。また、少々、雰囲気が気まずくなっても今後の質問を防ぎたいのであれば『ナイーブな問題なのであまり触れられたくないんです』や、『子どもが欲しいけどなかなかできないんです』など、暗い表情で伝えると、その後『あまり触れたら悪いな』という意識を持ってくれるかもしれません。

上司としても、不快な思いをさせるつもりではなかったのであれば、その後は発言を控えてくれるでしょう。一方、意識的に嫌がらせとして発言している上司であれば、セクハラ窓口や上層部に相談するか、弁護士にご相談いただき、今後の方針を考えるのが良いでしょう」

●「お前は何をやってもダメ!」機嫌で態度が変わる上司の発言は典型的なパワハラ!

――その日の機嫌によって態度が変わる上司もいますよね。そういう上司に「お前は何をやってもダメ!」「こんなことも知らないの!?」と言われたことがある人も多いようです。どう対応すれば良いか教えてください。

「これらの言葉はれっきとしたパワハラに値します。業務上の処理で部下が失敗し、これに対して指導教育する意味で、それが合理的な指導の範囲内の行動であれば、上司の“叱咤”も指導の一環として許容されるのは当然です。ただ、不相当にその労働者を侮辱する行為や、うっぷん晴らしのように当たるケースであれば話は別。

実際に失敗をしてしまったとしても、その失敗を改善するための必要な範囲内の指導を行うのが上司の仕事であり、『何をやってもダメだ』とまで言う必要はありません。さらには、ほかの同僚の面前で大声で叱る、何度も同じ失敗について文句を言うなどの事情が加われば、相当パワハラの度合いが強くなります」

――そういう上司には、どう接すればいいのでしょう。

「こういった上司には『当たらないでください』と抗議しても火に油を注ぐだけです。まずは上層部に相談して、上司の勤務態度を改めてもらうことを考えましょう。言いにくいかもしれませんが、我慢し続けることによって精神的に滅入ってしまえば元も子もありません。

また、叱り癖がついている人は感覚が麻痺していて、自分では気づいていないケースが多いんです。上司の行動が『パワハラ』であることを告げて、自身の違法行為を認識してもらうことが大事です」

とても身近にあるデリケートなセクハラ&パワハラ問題。1人で悩まず、すぐに上層部や担当窓口などに相談することが大事なようですね。

<文・取材/吉田可奈、取材協力/弁護士法人アディーレ法律事務所(東京弁護士会)>


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