軽やかに意志を貫き、諦めない 映画の主人公に勇気をもらえる


映画

力強く生きる女性たち

「たちあがる女」YEBISU GARDEN CINEMAほかで公開©2018-Slot Machine-Gulldrengurinn-Solar Media Entertainment-Ukrainian State Film Agency-Köggull Filmworks-Vintage Pictures

この春、力強く生きる女性が主人公のヨーロッパ映画が続々公開される。一番のオススメは、3月9日(土)公開のアイスランドのベネディクト・エルリングソン監督「たちあがる女」。

中年女性のハットラは合唱団の講師をしているが、裏では環境活動家の顔を持つ。環境を壊すアルミニウム工場を止めるために、たった一人で高圧電線に矢を放つ。

街はそのたびに警官が総動員されて大騒ぎになるが、面白いのは彼女をこっそり応援する人々が街のあちこちにいること。中年でぜい肉もたっぷりだが、すがすがしい笑顔の彼女を見ると、その気持ちもわかる。

一方、独身の彼女は海外から養子をもらう申請をしていたが、ウクライナから養女をもらう手はずが整った連絡を受ける。彼女の「活動」は次第に当局に漏れて逮捕されるが、あらゆる手段を使ってウクライナに行こうとする。軽やかに自分の意志を貫くハットンの生き方は、今の日本の女性も勇気をもらえるのでは。

3月15日(金)公開のハンガリーのネメシュ・ラスロー監督の「サンセット」は、ナチス収容所を描いた「サウルの息子」で注目された同監督の2作目。今回は1913年のブダペストを舞台に、死んだ両親が創立した高級帽子店にやってきて、復讐を試みる女性イリスを描く。

まず冒頭から、20世紀初頭の数々のエレガントな帽子に目を奪われる。イリスはその帽子店で働きたいと申し出て、身分を明かす。そして両親の死や兄の存在をめぐるいくつもの闇が明らかになる。何があってもあきらめず、ブダペストの街を必死でさまようイリスの姿が強く印象に残る。見ているうちに、第一次世界大戦前夜のヨーロッパの状況まで見えてくる力作だ。

私たちへの影響

軽やかに意志を貫き、諦めない
映画の主人公に勇気をもらえる

古賀太さん
古賀太さん
国際交流基金職員、朝日新聞社文化事業部企画委員、同文化部記者を経て2009年より日本大学芸術学部映画学科教授。専門は映画史と映画/アートビジネス

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