神奈川フィルハーモニー管弦楽団常任指揮者 川瀬賢太郎さんにインタビュー

何があっても許し合い、力を与え合う愛が“家族”にはある


PR/神奈川フィルハーモニー管弦楽団

 川瀬賢太郎さん、32歳。2014年に神奈川フィルハーモニー管弦楽団常任指揮者に就任。以来、パワーと情熱にあふれる音楽で、長年のクラシックファンはもちろん、クラシックになじみのなかった若い人まで魅了します。その人気の秘密を知りたい!
 演奏会で大切にしているのは、「等身大の自分を見せること」という川瀬さん。そこで、10月14日(土)に横浜みなとみらいホールで開催する、家族をテーマにした定期演奏会にちなみ、家族のことや曲について聞きました。

プロフィル 川瀬賢太郎さん
1984年生まれ。2006年、東京音楽大学在学中に東京国際音楽コンクール(指揮)で1位なしの2位で最高位に入賞。2014年、神奈川フィルハーモニー管弦楽団の常任指揮者に就任

“家族”とは、大切にするべき愛の形

ー家族をテーマにした演奏会を行いますが、川瀬さんの家族について教えて下さい。

 「父親、母親、妹が2人います。父親は大のクラシック音楽好き。家にはいつも音楽が流れていて、僕が物心ついた時は、すでに音楽は生活の一部でした。それで、幼稚園の頃から指揮者になりたい、と思うように。そういう環境ではなく、学校の授業で初めてクラシック音楽に触れていたら、指揮者になっていなかったかもしれません。
 僕が指揮をする東京近郊での公演は、必ず家族そろって来てくれます。いつも発売日に自分たちでチケットを買って。僕は指揮者デビューして10年になりますが、実は、家族に一度も招待券を贈ったことがないんですよ」

 楽しみつつクラシック音楽に触れてきた環境だからこそ、その後の川瀬さんの才能を開花させたのですね。

ー現在1人暮らしされてるとのことですが、家族とはよく会うのですか?

 「はい。頻繁に実家に帰っています。家族の仲はいいですね。けれど、僕は大切な事となると、親の目を見て話せないんです。メールでは『ありがとう』と言えるけど、面と向かっては恥ずかしくて言えません」

 肉親にはなかなか素直な気持ちが出せない、と笑う川瀬さん。
実家を離れて1人暮らしの今は、飼っている2匹の猫が「家族」だと言います。

 「名前は“フィガロ”と“ルミナス”。約1年前から飼っています。指揮者の仕事は、家でも楽譜を読んだり勉強しなければならず、オンオフの切り換えができません。でも猫は、当たり前ですが僕が指揮者だってことを知らない。だから仕事をしている時でも、遊んでほしいとアピールしてきます。それにつきあったり、世話をすることで自然とオフになれる。そうして共に過ごしていると、家族なんだなと思います」

ー川瀬さんの結婚観も気になるところ。結婚して新しい家族を作ることは考えますか?

 「今は全く考えられません。結婚が現実的にイメージできないんです。それは仕事柄、旅が多く、家にいる時間が少ないから。そして、家でも仕事をしていて忙しい。だから結婚しても、子育てなどで奥さんが大変な時、そばにいられなかったり助けてあげられない可能性が高い。僕は3年先まで仕事のスケジュールが埋まっているので、それが現実として見えてしまうんです。でも、ひょっとしたら自分の思い切りが足りないだけかもしれませんが」

 そばにいられないから結婚を尻込みしてしまう。その発言で、結婚を、自分本位で考えるのでなく、相手のことを思いやる川瀬さんの優しさが感じられます。

ー川瀬さんにとって家族とは?

 「他人同士が結びついて家族になる。それは、自分は自分、人は人、ってクールに割り切ってしまう時代の中で、大切にすべき最小限の愛の形だと思うんです」

 その“愛の形”が良く分かるのが、定期演奏会で演奏する、R.シュトラウス作曲の交響詩「英雄の生涯」だと言います。

2つの曲にこめられた家族の物語

 10月14日(土)横浜みなとみらいホールで行われる定期演奏会のテーマは「家族」。プログラムは、川瀬さんが「この組み合わせで演奏したかった」と言う、武満徹作曲の「系図“Family Tree”」と、R.シュトラウスの交響詩「英雄の生涯」です。

 「2つの曲は、“自分”のルーツや人生をテーマに描いています。だから作曲者の国も、生きていた時代も違うけど、2つの曲は呼応している」と川瀬さんは話します。

ーまず、「英雄の生涯」について聞きます。これはどんな曲ですか?

 「シュトラウスが若い頃に、自分の年老いた姿までを想像して作った曲。奥さんが出てきたり、自分が戦っているシーンが出たりと、彼の人生を描いた作品です」

ーシュトラウスの奥さんは、曲の中でどのように描かれているのですか?

 「実際とても厳しい人だったそうです。気が強くてわがままで、男から見たら面倒くさい感じ。でも、曲の中では、そこが愛らしい、と思わせる箇所があります。わがままな奥さんの機嫌をとって、ケンカしたりもするけど、ありのままを愛して、何があっても許し合える関係。そんな家族愛を感じられる曲です」

ー川瀬さんは、この曲をどのように演奏しますか?

 「まだ若かったシュトラウスが自分の生涯をイメージして書いただけに、とてもカッコよく感動的な曲になっている。でも実際の人生ってそこまで上手くいくとは限らないですよね。それを踏まえながら32歳の自分が振ることで、新たな『英雄の生涯』の景色を皆さんに届けられたらと思っています」

 次に、武満徹作曲の「系図“Family Tree”」について聞きます。これは詩人・谷川俊太郎の6篇の詩を、若手女優の唐田えりかが語り、それに合わせてオーケストラが演奏するというユニークな曲です。「以前からこの作品が好きだった」という川瀬さん。この曲の魅力を教えてください。

 「この曲の魅力は、やはり谷川俊太郎さんの詩の内容です。“私”という語り手を中心とした家族の物語なのですが、単純明快に答えが出る内容ではないので、いろいろな解釈ができるのが素晴らしいです。
 若い人が聴いた時、どう解釈していいか分からずに『?(はてな)』がつくと思う。でもその『?(はてな)』を大事にし続けると、自分が年をとった時に、家族の見え方が変わってくるかもしれない。今は分からなくても、大人になった時に『あの時のあの曲って、こういう意味だったのかな』と思ってもらえると嬉しいです。
 また、若い人だけでなく、大人の人にも聴いて欲しい。受け取り方が全然違うと思います」

ー唐田さんを指名した理由は?

 「この曲を演奏するにあたって、詩の内容をまだ理解できない年代の人に語ってもらうことに意味があると感じていました。作曲をした武満さんが思春期の女性がふさわしい、と言っていたのも、同じ理由かと思います。それで、14、5歳~23歳位までの人で探して。テレビのCMに出ている唐田さんを初めて見た時、まだデビューしたてということもあり、いい意味でこなれていない感じがとても良かった。彼女を見て、今回の演奏のイメージが固まりました」

ー唐田さんには、どんな風に語ってもらうのですか?

 「実はこれから打ち合わせが始まるんです。まだ3カ月近くあるので、練習を重ねて作り上げます」

ー川瀬さんのフィルターを通して演奏された時、どのような変革が起きるのか楽しみでなりません。

 「どちらも家族や人生をテーマにしているけど、その根底に流れているのは、やはり愛だと思います。この2曲を聴くことで、それを感じてもらえたら嬉しいです」

 「これからは、自分がこの社会に生きている証として、音楽活動以外にも、社会貢献などさまざまなことにチャレンジしたい」と語る川瀬さん。音楽活動はもちろんのこと、これからの川瀬さんの躍進に期待が膨らみます。

<問い合わせ>
神奈川フィルハーモニー管弦楽団の情報はコチラ
http://www.kanaphil.or.jp/

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神奈川フィル×アジュール×シティリビング横浜

 10月14日(土)定期演奏会のテーマ、「家族」にちなんだイベント「非日常体験部プレミアム」を、ヨコハマ グランド インターコンチネンタル ホテルにあるフランス料理「アジュール」で開催します! この日のためにシェフが考案したフレンチのフルコースを堪能した後、神奈川フィルハーモニー管弦楽団コンサートマスター﨑谷直人さん、同副指揮者阿部未来さんによる「音楽家トーク」。カメラマンによる記念撮影と盛りだくさんの内容です。

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投稿期間8月31日(木)

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