免疫力を高める食材は? 生活習慣は? 免疫の仕組みから丁寧に紹介


きちんと知る女性のカラダ【免疫の仕組み】

 冬になると気がかりな、インフルエンザなどの感染症。ウイルスや細菌などから、カラダを守ってくれる防御システムが「免疫」です。「きちんと知る 女性のカラダ」では、今回、免疫の力にフォーカスします。

イラスト:押金美和

自然免疫と獲得免疫で病原体をやっつける

 免疫には、「自然免疫」と「獲得免疫」があります。自然免疫は、体内に侵入した病原体などの異物に対し、そのすべてを攻撃する反応のこと。いうなれば“第一次防衛ライン”です。一方、獲得免疫は、病原体に接触して記憶し、その病原体の“専門部隊”として、抗体などを作って退治します。
 免疫をつかさどる、免疫細胞の正体は、白血球。血液を通じて体中に分布し、常にパトロールしていますが、実は、その約6割は腸に存在。腸内細菌などと連携しながら、私たちのカラダを守ってくれています。最近よく耳にする“腸活”は、これらの働きに着目したものなのです。
 免疫がうまく機能しないと、さまざまな弊害が起こります。感染症などへの抵抗力が下がるほか、免疫が過剰に反応すると病気になってしまうことも。花粉や食物などのアレルギー疾患や関節リウマチなどの自己免疫疾患がそれ。免疫を正しく機能させるためにも、次ページをチェックし、基礎を身に付けましょう。

カラダを守る仕組み

カラダを守る仕組み

正しく機能させるには食生活が大きなポイントに

 免疫細胞が正しく機能するためには、規則正しい生活を送ることが一番です。中でも、腸には免疫細胞の約6割が存在し、腸内細菌と共存しながらカラダを守っているだけに、食生活は大きなポイントになります。まずは、栄養バランスのとれた食事が基本。免疫力アップにつながるヨーグルトや納豆などを意識してとりたいほか、今注目の栄養素・食材も(下記参照)。
 ただ、人によって持っている酵素や腸内細菌は違います。アマニオイルを例にとると、「食物アレルギーなどを抑えられることは分かっていますが、実際には症状が軽減する人もいれば、変わらない人もいます」と國澤さん。その違いは、アマニオイルを、最終的にアレルギー症状を抑える作用がある代謝物(※)へ変化させる、酵素や腸内細菌を体内にどれだけ持っているかによるのだとか。人によって、持っている酵素や腸内細菌は違います。自分に合ったモノを見つけて、うまく食生活に取り入れていきたいですね。

※代謝にかかわる物質。代表的なものは、アミノ酸、脂質、核酸など

免疫細胞をサポートする 注目の栄養素・食材

アマニオイル

 アマニ油はαリノレン酸(オメガ3脂肪酸)が多く含まれています。体の中で代謝され、αリノレン酸→EPA→エポキシ体に。エポキシ体は、食物アレルギーや鼻炎、皮膚炎などを抑えられることが最近分かってきています。アマニオイルは酸化しやすいので、加熱はNG。

ビタミンB1

 エネルギー代謝に関わるビタミンB1。不足すると、パイエル板(腸管の中にある免疫細胞が集まっている部位)が小さくなり、免疫機能が低下してしまいます。ビタミンB1はウナギや豚肉、納豆、豆腐、のりなどに多く含まれます。

葉酸(ビタミンB9)

 免疫を抑制するブレーキ役、制御性T細胞は、葉酸が不足すると減少。ブレーキ役がいなくなると、免疫システムが過剰に活性化し、腸粘膜に炎症が起きてしまいます。葉酸はホウレンソウなど、野菜に多く含まれます。

ビタミンD

 免疫機能を正常にする働きがあるビタミンD。レバーや魚などの食べ物からとることができるほか、日光浴をすることにより、皮膚でビタミンDが合成されます。

日常生活で意識したいこと

☑ストレスの軽減
 免疫の大敵といわれるストレス。ストレス過重になると交感神経が優位になり、コルチゾールが分泌されます。これは、免疫を抑制する作用があり、分泌量が多くなると、免疫力が低下します。

☑適度な運動
 無理のない範囲で適度な運動を続けると、便通が良くなります。その結果、腸内細菌の環境が良くなり、腸内の免疫細胞の機能がアップします。ただ過剰な運動は、逆に免疫力を下げるので要注意。

☑笑う
 若くて健康な人の体にも実は毎日1億個ほどのがん細胞が生まれていますが、そのがん細胞やウイルスを退治してくれる免疫細胞の一つにNK細胞があります。NK細胞は、笑うことで活性化。免疫力がアップします。

☑よくかむ
 唾液には、免疫分子が出ています(抗体や抗原ペプチドなど)。良くかむことで唾液がたくさん分泌され、免疫力アップにつながります。

教えてくれたのは…

国立研究開発法人 医療基盤・健康・栄養研究所
ワクチンマテリアルプロジェクト・腸内環境システムプロジェクトクト、プロジェクトリーダー

國澤純さん

大阪大学大学院薬学研究科博士後期課程修了。日本学術振興会特別研究員を経て、2004年東京大学医科学研究所助手、2012年准教授に。2013年から現職。東京大学医科学研究所客員教授、神戸大学医学研究科客員教授、大阪大学歯学・薬学・医学系研究科招聘教授。

大阪大学免疫学フロンティア研究センター(IFReC)
広報・研究マネージメント担当 特任准教授

坂野上淳さん

東北大学大学院理学研究科物理学専攻修士課程修了後、民間会社勤務を経て博士課程(地球環境科学)修了。原子核工学、固体物理学、生物物理学と専門を変更。2008年6月から現職。2017年12月18日(月)に「みんなの体を守る免疫学のはなし」(大阪大学出版会)を出版予定。

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プレゼント応募は2017年12月26日(火)まで


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