オフィスの防災を考えよう

オフィスの防災を考えよう


オフィスの防災を考えよう

オフィスの防災を考えよう

会社にいるときに災害に遭ったら、どこに逃げるべきなのか、何を持っていくべきなのか、すぐにわかりますか? 悩んでいるようでは、万が一のときにすぐに動けません。9月1日は防災の日。災害が起こってから考えるのでは手遅れになることも。日頃から少しずつでも〝備え〟を積み重ねていくことが大切。この機会にしっかり社内で防災について確認しましょう。
※アンケートはシティWebにて5/24~6/7に実施。有効回答数129
イラスト/ヤマサキミノリ

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  • 京都での地震について
  • 京都市の防災施策、災害情報、危機管理について情報を発信している京都市防災危機管理情報館。京都の地震についても紹介しています。京都市に最大の被害を及ぼす地震は花折断層を震源とする地震であり、京都市域の平地部では震度5強以上、市街地のほとんどが6弱以上、一部では震度7となる地域もあるとか。詳しくは同館のホームページを参照。http://www.bousai-kyoto-city.jp

    会社での避難は勝手な単独行動を慎む

    家と会社で、避難の際に大きく違うことは、災害が起こったときに「指示者の指示に従う」ということ。各企業では、防災管理者などが決められており、災害があった際にどこに避難するか、だれが誘導するかなどの防災計画が立てられています。会社では多くの人が働いているため、個人個人が勝手な行動をとり始めると混乱が生じることに。それを避けるためにも、誘導班や情報連絡班のアナウンスなどをよく聞き、落ち着いて行動をすることが必要となります。

    また会社で被災した場合、無理な帰宅は避けたほうがいいケースも。会社に泊まれるといいのですが、避難所は基本的には地域に住む人のための場所。「日頃から防災担当者が地域の代表の人と交流を持っておき、災害が起こったときにお互いに連携を図れるよう、日頃から関係を築いておいてください」と、京都市市民防災センターの南部雄二さん。

    学校や公民館などの収容人数を超えたとき、その地域にある会社が避難所として使われることがあるとか。実際、東日本大震災時には大手企業のロビーなどが開放され、帰宅困難者を受け入れたそう。
    京都は観光客が多いエリア。社員以外の被災者を受け入れる場合、会社の敷地をどこまで提供するのか、重要書類の保管や保護の方法について企業の防災担当者は考えておきましょう。

    • 会社で用意しておくといいもの
      食料、飲料水(アルファ化米、乾パン、缶詰など)※人数×3日分を目安に
      医薬品、包帯、懐中電灯、ロープ、工具などの救援・救助資機材
      ラジオ、メガホン、防水シートなどの防災資機材
      ヘルメット、軍手、長靴、マスクなどの保護用具
      その他、寝具や調理器具、燃料、衛生・排せつ関連用品
      …など
      ※上記は一例。会社ごとに必要なものが変わります
      個人で用意しておくといいもの
      運動靴
      常備薬などの救急医薬品
      寒暖対策用品
      簡易食料や飲料水
      懐中電灯
      携帯ラジオ
      …など
    • 日頃から確認しておくこと
      集合場所社外へ避難することになった場合、会社で決めている指定避難所があるはず。再度場所の確認を
      落下・転倒物の安全措置キャビネットや本棚の転倒、パソコン、エアコンなどの落下などを防ぐ対策は取られていますか?山積みになっている本や書類、荷物置き場になっている場所など普段から整理を。ガラス窓の前に転倒物を置いておくのも危険です
      避難経路や消火器具の場所消火器や消火ホースがある場所、すぐに思い出せますか? また、避難経路の確保はできていますか? 非常扉や窓の前に荷物などが置いてある場合はすぐに撤去を
      防災グッズや非常食などの備え被災したらすぐに救援物資などが届くとは限りません。3日間は応援なしでも生き抜けるよう備えをしておくことが必要です

    取材協力/京都市市民防災センター

    そのほか、防災担当者は重要な情報について、どの書類やデータを非常時に持ち出すか、保管方法、停電時の措置などについても検討しておきましょう。緊急時の連絡体制の整備もしておくと、よいでしょう。

    火事や地震が発生!行動を再確認

    通常、企業などでは年に1回の避難・防災訓練の実施が義務付けられています。避難経路や避難方法、消火器の使い方を確認する機会はあるものの、いざ実際にとなると、どれだけの人が的確な行動をとることができるのでしょうか。知っておきたい基本的な知識を京都市市民防災センターで教えてもらいました。

    みんなはどうする?

    シティ読者に聞いてみました。果たして、その行動は合っているのでしょうか?

    地震…そのときあなたは?

    地震…そのときあなたは?

    まずは身の安全の確保が第一。★がついているものは、揺れがいったんおさまってから状況に応じて行いましょう

    避難時、
    何を持って逃げる?

    避難時、何を持って逃げる?
    通勤バッグ(40歳)
    ヘルメット、携帯(29歳)
    携帯、財布などの貴重品(42歳)
    何も持たない(43歳)
    薬(26歳)
    歩きやすい靴、水(31歳)
    携帯電話、ハンカチ、飲み物(27歳)

    地震と火事では、取るべき行動が違いますが、いずれにしても大切なのは自分の命を守ること。その場を離れる際にしておいたらいいことなどは、あくまでも余裕がある場合のみです。決して無理をしないで。

    地震

    大きな揺れのあと、少しおさまり、その後また強い揺れがやってくることが多いという地震。地震の揺れで窓やドアが変形し開かなくなることがあることも。揺れが弱まったときに、避難経路の確保や火災を防ぐための一時行動に移りましょう。

    • 逃げる場所

      揺れが起こればまずは机の下などに避難を。机がない場合は、転倒や落下の危険性がある棚や、破損する可能性がある窓ガラスや電灯などから離れた場所に移動して。地震が起こったからといって、建物の外にすぐに飛び出すとかえって危険な場合も。物が落ちてこない場所の場合は、そこにとどまっておいたほうがいいこともあります。

    • ゆれている最中は

      ゆれている最中は

      机が移動しても自分の頭の上から机が動かないように、手で机の脚を持っておきましょう。机がない場合は、クッションやカバンなどを使う、それらもない場合は両手を頭の上で組み、頭の保護を。手のひらは頭側に向け、手首にある太い動脈を守りましょう。

    • 逃げるときは

      揺れがおさまるまでは、机の下で待機。いったん揺れが小さくなれば、手分けして避難経路の確保のためにドアや窓を開ける、火を使っていれば消す、暖房器具などの電源を切るなどし、再び来る揺れに備えます。揺れが止まれば、周りの状況の確認をし、防災担当者などの指示に従って行動を。被害が大きく、停電した場合、電気の復旧は2~3日後になることが多いとか。その場合、電源が入りっぱなしで放置された電気器具が通電し、火事が発生することも。避難する際は必ず大元のブレーカーを落とすなど、管理者は注意が必要です。

    火事

    火が天井までいっていないなど、まだ火が小さい場合は、自分たちで消火器を使い火を消す努力を。ほっておけば燃え広がるばかりです。できるだけ煙を吸わないように工夫を。

    • にげるときは

      火事で怖いのは煙。有毒ガスが多く含まれた煙を吸うと思考力が半減するほか、濃い煙ならすぐに頭が痛くなり、最悪は倒れてしまいます。防ぐためには、ハンカチやタオルを口に当てて逃げること。なければ着ている服を口に当て、直に煙を吸わないように。煙は低い場所から高い場所へと流れていくので、避難時は煙を避けるように低い姿勢をとりましょう。視界がかなり悪くなるため、壁に手をそえて避難すると道を見失いません。誘導灯を目印に非常口へと急いで。

    • 注意すること

      火は上にあがってくるため、火災のあった直上階では早めの避難が必要です。地上につながる室内の階段、もしくは建物の外に設置されている非常階段を利用し、逃げましょう。火は酸素があれば燃え広がります。ガラスは火に弱いためすぐに破損する可能性が高いのですが、余裕があれば窓は閉めきってからその場を離れて。避難する場合は、団体の中の1人ということを意識。個人の勝手な判断で動くのではなく、どこで火があがり、どこまで危険なのかなど情報が集まる防災センターや防災担当者などの指示に従うことが命を守ることにつながります。

    • 役割分担を決めて

      消防に通報する人、どこで火災が起こっているか社内に情報発信をする人、消火をする人、避難誘導をする人、重要な書類を持ちだす人、救護する人など、誰がなにの役割を担うかを確認。自分の担当があれば行動を。すでに決まっていても、担当を忘れている人も多いよう。普段から定期的に防災担当者は周知させましょう。

    家族の安否確認方法や情報の入手先を再チェック

    シティ読者へのアンケートでは、オフィスで災害に遭ったときに一番気になるのが家族の安否という結果に。NTTや各携帯電話会社などが提供する「災害用伝言板」の使い方や「緊急地震速報」の受信方法を再度チェックしておきましょう。

    京都市防災危機管理室では、このたびNTTと協同で「防災タウンページ」を作成。地震や風水害、土砂災害の対応のほか、京都市各区の避難所なども記されています。

    「防災タウンページ」で検索

    住んでいる地域をクリックし、ダウンロードを
    http://www.ntt-tp.co.jp/bousai/contents/publish.html#area_kansai

    災害の疑似体験をし、体で対処法を覚えよう

    災害の疑似体験をし、体で対処法を覚えよう

    なんとなく頭でわかっていても、いざ災害が起こったときにパニックになり、覚えていたことが吹っ飛んでしまう人も少なくありません。そんなときのために、災害の疑似体験をし、体で覚えておくことが大切。京都市市民防災センターは、京都の風景を取り入れた映像などを使った災害体験ができる施設。激震や突風、炎や煙、水の恐怖を体験する中で、冷静でいられない自分の弱さを知ることもできます。加えて、消火器などの器具を実際に使いながら防災について学ぶことも可能。10人以上の場合は、事前予約で半日または1日の体験プログラムを組んでくれます。もちろん個人での来館もOK。

    • 1階

      1階には地震、強風、映像体験施設などがあります。地震体験では、震度7の揺れを再現。予想以上に激しい揺れの中で、どのように動くべきかを教えてもらいます。

    • 2階

      2階では、消火器や消火ホースを用いた消火訓練、煙の中で数あるドアの中から非常口を探しながら出口を探していく避難体験、総合訓練、通報訓練などのコーナーが。

      避難体験ではホテル火災を想定。視界の悪い中、進むべき道の判断力がいかに低下するかなどを体感して

    • 3階

      3階では、地下街で水が流れ込んできたときの恐怖を体験できる4Dシアターや、水圧のかかった扉の重さを知るコーナー、実際に使われていた消防ヘリコプターを使った操縦シミュレーターなどがあります。

      京都市市民防災センター
      南区西九条菅田町7(国道1号線十条上ル東側)
      TEL:075-662-1849
      午前9時~午後5時(防災体験等の受け付けは午後4時まで)
      休館日/月・第2火曜(いずれも祝日の場合は翌日に変更)、年末年始 入館無料

    女性ならではの防災について考えよう

    震災時、現場の防災リーダーのほとんどは男性ということが多いとか。女性が必要とする物資や、妊婦や乳児をつれた女性への支援、プライバシーの配慮などが不十分で、避難所で困ったという声が阪神淡路大震災や、東日本大震災のあとにあがりました。そこで、京都市と京都市男女共同参画推進協会では、地域の女性たちと一緒に女性の視点から災害時の備えや安全の確保を考える「KYOTOわたしの防災ノート」を3年前に制作。
    災害時には、女性や子どもが暴力の被害に遭うことがあります。「地域の人が集まる避難所では、性被害を訴えにくい雰囲気ができてしまう。着替えをのぞかれたり、セクハラを受けても、〝みんな大変なんだから〟と我慢するように言われたケースもありました。また、避難所での食事の世話などを担当し、仕事に戻れず多くの女性が職を失った。こうした事態は、ふだんの暮らしの中で話し合っておくことで防げます」と話すのは、ノートを企画した京都市男女共同参画推進協会の久保智里さん。このノートは〝暮らすように、備える〟をコンセプトに、災害時の経験や対処法、女性が選んだ持ち出しグッズ等を紹介するほか、災害時に必要な情報を書き込めるようになっています。もしものときに備えて、あなたもノートを作ってみませんか?

    「KYOTOわたしの防災ノート

    「KYOTOわたしの防災ノート」入手場所
    ウィングス京都1階
    中京区東洞院通六角下ル、TEL:075-212-7490
    https://www.wings-kyoto.jp/publish/info/
    ※上記からダウンロードできます
    ※市役所や区役所では配布していません。送料を負担すれば、郵送も可

    9/24(日)には「女性防災リーダー養成講座」を「ウィングス京都」にて開催。詳しくは同館まで問い合わせを


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