中谷美紀さんにインタビュー


中谷美紀さんMiki Nakatani

できる、できると自己暗示を掛けて挑戦
「私もつい、美しいものに引かれる性質」

美に魅せられ、狙ったものを手に入れるためなら犯罪もいとわない美しき女盗賊・黒蜥蜴(くろとかげ)。来年1月からの舞台「黒蜥蜴」で、中谷美紀さんは、過去に美輪明宏さんも演じた同役に挑む。

世界的演出家のデヴィッド・ルヴォーさんが演出を担当。オファーを受けた時、「こんなに魅力的な企画はない」と感じながらも、重役を演じる自信がなかったと言う中谷さん。そんなときはいつも「自分の脳をだますように、自分に暗示を掛けています」と笑う。「『できる、できる』と言い聞かせ、悪いことは考えない。嘘でも『絶対にできる』と自分に思わせます。ルヴォーさんは“言葉の魔術師”で、その意味でもすばらしく、演者に自信を持たせてくれるパワーがありますね」

“人間剥製”をコレクションする危険な女性でありながら、多くの観客を引きつけてきた黒蜥蜴。その魅力はどこに? 「彼女は絶対的に美しいものを愛してやまず、それらをとどめて陳列したいという目的があります。血も涙もない人間ながら、一定の美学を持ち、やみくもに罪を犯すことはありません。美しいものに関してだけは、血が騒ぐのでしょうね。命を賭してでも追い求めていく。そこが人を引きつけるのではないでしょうか」

中谷さん自身も「美しいものを見ると、つい引かれてしまう性質」。ただし、黒蜥蜴とは反対で“朽ちていく美しさ”に魅力を感じるという。「古い家具・器もそうですし、秋から冬にかけ、日本の草花が枯れていく風情もすてきだと思います。美しいものを見るとゾクゾクしてしまう。もしかしたら、その感覚を黒蜥蜴も味わっているのかもしれませんね」

幾度もの海外滞在で、多様な人々に出会ってきた中谷さん。その経験から「日本の女性は世界一の頑張りやさんだと思います」と話す。「“能あるタカは爪を隠す”賢さがあり、仕事も家事もこなしているのは本当にすごい。今後女性が70歳まで働くようになるのなら、日本でも男性がもっと家事を手伝ったり、きちんと感謝を表す社会になってほしいですね」

コレに出演!
舞台「黒蜥蜴(くろとかげ)
江戸川乱歩の長編小説を三島由紀夫が戯曲化した舞台。「美」に執着する女盗賊・黒蜥蜴(中谷美紀)と名探偵・明智小五郎(井上芳雄)が対決。美と闇の世界を舞台にしたエンターテインメント

2018年1月9日(火)~28日(日)日生劇場で公演。S席1万2500円、A席9000円(全席指定)。チケット販売中。 ※ほか、大阪公演あり

PROFILE

1976年東京都生まれ。1993年に女優デビュー。2006年映画「嫌われ松子の一生」で日本アカデミー賞最優秀主演女優賞を受賞するほか数多くの映画・ドラマで活躍。2011年に初舞台「猟銃」で紀伊國屋演劇賞個人賞、読売演劇大賞優秀女優賞を受賞。現在主演を務めるWOWOW「連続ドラマW 東野圭吾『片想い』」が放送中

取材・文/渡部彩香、撮影/舞山秀一、メイク/ UDA、ヘアメイク/西村浩一 (angle)


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