齊藤先生に聞く!【34】精液検査について VOL.2


クリニックを受診できない場合でも
精液検査は可能です

こんにちは。産婦人科医の齊藤英和です。今回は、不妊初期検査の最後の項目、精液検査についてお話ししましょう。以前も精液検査について取り上げているので(【15】男性の年齢が及ぼす精子への影響)、そちらも参考にしてくださいね。

不妊原因を探る上で欠かせない、精液検査

さまざまある不妊原因で、男性が関わる割合は30~50%と言われています。ですから、男性の検査はとても大切です。

男性不妊の検査にもいろいろありますが、まず行うのは精液検査です。数日間の禁欲後、容器に精液を採取して、精液の量、色、精子濃度、精子運動率、精子の奇形率などを調べます。その際、正常下限値はWHOの基準がよく用いられています(第15回を参照)。値が悪いときは、LH、FSH、テストステロンなどのホルモン検査をします。

ここまでは、産婦人科医の不妊専門クリニックで受けることができますが、それ以上の男子不妊検査は、泌尿器科医で不妊専門の先生がいるクリニックで受けることになります。

なお、精液検査は大切な検査なので、正確な値を知るために、ぜひクリニックでの精液検査を受けていただきたいのですが、仕事が忙しくて、なかなか受診できない人も多いと思います。

その場合、3つの別の方法で、精液の状態を検査することができます。

クリニックを受診しなくてもできる、3つの精液検査

1番目の方法は、「ヒューナーテスト(性交後試験)」といい、排卵日頃に性交を持ってもらい、その数時間後に子宮頸管粘液中を昇っている運動精子の状態を調べる検査です。検査前日の夜または検査当日の朝に性交した後、パートナーの女性だけが受診し、この検査を受けます。頸管粘液内にたくさん精子が動いていればOKですし、ほとんどいなければ、クリニックでの精液検査を受けることを強く勧めることになります。

2番目の方法は、検査日の前に、パートナーの女性が精子採取容器をクリニックから受け取り、検査当日の朝に精液採取後、女性が病院に持っていく方法です。ただ採取後、長時間おくと正確な評価ができなくなるので、精液採取後1時間以内ぐらいまでなら、よいでしょう。

3番目の方法は、精液測定キットを用いる方法です。最近、スマートフォンがあれば自分で精液検査ができるキットが売り出されました。このキットを購入すれば、忙しい人でも自宅で検査が可能です。測定結果もかなり信頼できるようです。ですので、検査結果が悪いときは不妊専門クリニックを受診し、詳しい検査を受けてください。

冒頭にお伝えした通り、精液検査はとても大切な検査ですから、なかなか妊娠しないと悩まれている場合、どの方法でもよいので、まずは少しでも早めに精液の状態を検査してくださいね。

PROFILE齊藤英和先生

1953年東京生まれ。国立成育医療研究センター周産期・母性診療センター不妊治療科。日本産科婦人科学会・倫理委員会・登録調査小委員会委員長。専門分野は生殖医学、特に不妊症学、生殖内分泌学。内閣府「新たな少子化対策大綱策定のための検討会」委員


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