齊藤先生に聞く!【25】基礎体温表の重要性


基礎体温を計測、
自分の体について知ることが大切

こんにちは。産婦人科医の齊藤英和です。今回は、妊娠・出産のプランニングや不妊治療に役立つだけでなく、“自分自身の体を知る”上でも重要な、基礎体温表についてお話ししましょう。

基礎体温表は、自分で行う検査です

皆さんは、基礎体温表という言葉を知っていますか? まず、基礎体温とは、成人女性が早朝、起床前に婦人体温計で口腔内を測定する体温のことです。

早朝とありますが、数時間以上体を横たえた状態がいつも夕方なら、夕方に測定してもOKです。大切なのは、ほぼ同じ環境で数時間動いていない状態、つまり安静にした後の状態で測定することです。

そして、基礎体温表とは、計測した基礎体温を記載した表のことです。女性の体温は、周期的に変化しています。ですから基礎体温表から女性ホルモンの状況が分かり、排卵があるかないかについても、ある程度推測できます。自分自身で行える検査なので、ご自分の状況を知るためにぜひ測定してみてください。

また、皆さんは、基礎体温表は毎日測定していないと役に立たないと思われるかもしれませんが、とびとびでもOKです。
もちろんなるべく多く測定し、記載された方がよいですが、「きちんと毎日」というと、かえってストレスを感じてしまう方もいらっしゃるのではないでしょうか。

医師の立場として、基礎体温表から知りたいことはだいたいの流れです。

前日と比較して0.1度違ったからといって、特に重視はしません。1カ月の全体の数値の変化で評価しているので、どこかが1日ぐらい測定できなかったとしても、それほど大きな問題ではないのです。

基礎体温表で、日々の変化を全体的に把握できます

皆さんの中には、基礎体温表をつけるよりも、採血してホルモンを計測する方が、より正確にご自身のホルモンの状況が分かるのではないかと考える方もいらっしゃるかと思います。

毎日採血してホルモンを測定するのならば、そのほうが正確かもしれません。しかし、毎日病院に来て採血することは時間や費用がかかるため、実際に行うことはできないでしょう。

また、保険でカバーするホルモンの採血検査は月1回です。月1回、その日のホルモン情報が分かったとしても、他の日の状況は分からないことになります。ですので、1カ月の状態を全体的に把握する上で、基礎体温表がとても重要になります。

もちろんポイント、ポイントで採血によるホルモン値を診ておくと、より正確に、ホルモン状況が評価できます。
例えば低温期が長かった場合、最近ストレスが続いたかとか、血中のホルモンのプロラクチンが高くなっていないかと疑って採血をします。高温期が短い、または高温期の平均温度が低温期の平均温度に比較しそれほど高くなかった(0.3度未満)ときは、黄体ホルモンが正常かどうか、採血をして調べることになります。

疑問を抱いたら、基礎体温表を持参して受診を

基礎体温表をつけることは、今の自分自身の体の状態を評価する上で、採血してホルモンを測定するのと同じくらい大切な検査です。

ご自分で測定できる検査なので、まずは測定してみてください。
そしてグラフに疑問を持たれたら、基礎体温表を持って早めに受診してくださいね。

PROFILE齊藤英和先生

1953年東京生まれ。国立成育医療研究センター周産期・母性診療センター不妊治療科。日本産科婦人科学会・倫理委員会・登録調査小委員会委員長。専門分野は生殖医学、特に不妊症学、生殖内分泌学。内閣府「新たな少子化対策大綱策定のための検討会」委員


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