齊藤先生に聞く!【22】不妊で医療機関を受診するタイミング


不妊?と思ったら
早めに受診を!

こんにちは。産婦人科医の齊藤英和です。さて、今回は不妊が気になる人にとって大切な、医療機関を受診するタイミングについてお話ししましょう。

“不妊症”とは?

これまで何度となくお話ししてきたことは、男女の性別にかかわらず、できる限り負担の少ない、いわば安全に妊娠しやすい時期(年齢)についてです。

その時期は、20代前半から半ばにかけてであり、年齢が高くなるにつれて、妊娠しにくくなり、なおかつ妊娠したとしても、いろいろなリスクにさらされる確率が高くなる現実をご理解されていることでしょう。
しかし、理解しているものの、人はそれぞれ、いろいろな状況にさらされながら生活しているので、妊娠しやすい時期だからといって、いざ妊娠・出産するためにはかなり前からの準備が必要になってきますし、実際にはなかなか行い難いことも多いでしょう。

ですから、妊娠・出産を早期に実現することが難しいとしても、早くから妊娠・出産についてさまざまな知識を得たり、考えたりすることで、自分にとってよりよい条件のもと、自分にとって一番早い時期が設定できることにつながるのではないでしょうか。

さて、実際に妊娠しようとした時期に、不幸にもなかなか妊娠しないなと感じたら、いつ、医療機関を受診したらよいのでしょう。

何回ぐらいタイミングをとっても妊娠しないときに“不妊症”という病名がつくのか、あなたはご存知ですか?

“2年→1年”に変わりました

最近、“不妊症”の定義が変わりました。
日本産科婦人科学会では、2015年8月に、「生殖年齢の男女が妊娠を希望し、ある一定期間、避妊することなく通常の性交を継続的に行っているにもかかわらず、妊娠の成立をみない場合を不妊という。その一定期間については 1 年というのが一般的である。なお、妊娠のために医学的介入 が必要な場合は期間を問わない」として、不妊症の定義を変えました。

以前は2年が一般的だったのですが、短くなったのです。

WHOや米国では以前から1年が採用されていましたが、日本においても最近では結婚年齢や第1児出産年齢の高齢化が顕著となっており、年齢が高くなるだけで、不妊の確率が高くなるので、変更する必要性が高まりました。
2年経過するのを待ってから不妊治療を開始すると、より不妊リスクを高めることになります。このことからも、短めの1年としました。

まずは検査から。気になったら早めの受診を!

1年が経たないと不妊として、受診してはいけないの?というと、そんなことはありません。
少しでも気になったら、受診してくださってOKです。

もちろん最初から、体外受精などの治療は行いません。
まずは、どこに妊娠しない原因があるのかを不妊検査で調べます。
もしこの検査で原因が見つかれば、その原因に対する治療法を説明し、治療を提案します。
また、原因はあるのだけれど、1回の不妊検査では原因が見つからない場合もあります。
そういった場合には、もう一度タイミングをきちんと取っていただくように指導します。そのタイミングを取る期間も、若い人の方が長めです。
なかなか妊娠しないといっても、まずは検査から始める流れになっていますので、不妊が気になったら、いつでも受診していただければと思います。
受診する際には、直近の3カ月ぐらいに渡って基礎体温を測定・記載した基礎体温表を持って来ていただけると、検査もしやすくなります。

また、不妊原因は、男女ともほぼ同じぐらいの確率で存在します。

ですから女性だけではなく、できるだけパートナーと一緒に受診されるか、または女性が不妊検査する期間のどこかで、男性も受診されることが大切です。

不妊かな?と思ったら、できるだけ早めに受診してくださいね。

PROFILE齊藤英和先生

1953年東京生まれ。国立成育医療研究センター周産期・母性診療センター不妊治療科。日本産科婦人科学会・倫理委員会・登録調査小委員会委員長。専門分野は生殖医学、特に不妊症学、生殖内分泌学。内閣府「新たな少子化対策大綱策定のための検討会」委員


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